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夜の動物を見るチャンス! よこはま夜の動物園の見どころを聞く<後編>

夏休みは、普段見ることのできない夜の動物園を見るチャンス! 神奈川県横浜市内にある3つの動物園<よこはま動物園ズーラシア・野毛山動物園・金沢動物園>では、「よこはま夜の動物園2023」と題して、8月の毎週土曜日・日曜日と11日(金・祝)に開園時間を延長し、夜の動物園を公開する。今回、帰国便利帳では、各動物園に夜ならではの見どころを伺った。(前編)では夜の動物園の概要とズーラシアを取り上げたので、(後編)では野毛山動物園・金沢動物園を紹介しよう。

野毛山動物園ではペアのペンギンを見られるかも

みなとみらい21地区を見下ろす野毛山公園内にある野毛山動物園は、昭和26年(1951年)に開園した動物園で、広くはないが、気軽に訪れることのできる動物園として赤ちゃんからお年寄りまで地元の人々を中心に愛されてきた。そんな歴史ある園の夜開催「ナイトのげやま」の見どころについて、教育普及・広報担当の出川実樹(でがわ・みき)氏は、「ぜひレッサーパンダを見てください。レッサーパンダは暑さが苦手なので昼間は木の上や寝室で過ごすことが多いですが、夜になり涼しくなると活動的になります」と回答を寄せた。

夜のレッサーパンダ 写真提供:横浜市立野毛山動物園

また、出川氏の“一押し動物”は「フンボルトペンギン」だという。「夜はゆっくりと休んでいるペンギンが多いのですが、ペアで寄り添って休んでいることがあります。ペアとしての結びつきを知ることができるので皆様もぜひ見てみてください」とのこと。2頭で寄り添うペンギンの姿は可愛らしいに違いない。ゆっくり観察してみたい。

フンボルトペンギン 写真提供:横浜市立金沢動物園
夜のフンボルトペンギン 写真提供:横浜市立野毛山動物園

 

金沢動物園では「エレファント☆ナイト」を開催

日本でも数少ないコアラがいる動物園として知られる金沢動物園は、昭和57年(1982年)に野毛山動物園の分園として金沢自然公園内に開園し、昭和63年(1988年)に独立した。「ナイト金沢ZOO」について、広報担当の川口芳矢(かわぐち・よしや)氏は、「インドゾウのオス『ボン』は、国内最大の牙があり、大迫力です。8月12日の『世界ゾウの日』にちなんで、8月11日(金・祝)・12日(土)には『エレファント☆ナイト』を開催します。インドゾウ展示場前で野生ゾウの保全活動などを行う外部団体による特別ガイドや、売り上げの一部が保全活動に使用されるグッズ販売などを行います」と見どころを回答。

「エレファント☆ナイト」 写真提供:横浜市立金沢動物園

また、川口氏は「金沢動物園のシンボルマークにもなっているオオツノヒツジやスーチョワンバーラルの展示場は生息地を模した岩山なので、昼間とは違った神秘的な雰囲気がお気に入りです」と自身の一押しスポットを教えてくれた。このほか、日没後から閉園時間まで、毎年好評のプロジェクションマッピングも実施する。

夜のスーチョワンバーラル 写真提供:横浜市立金沢動物園

夜の動物園を楽しむためには、(前編)にも記したように、動物へのフラッシュ撮影は控えること。また、暗いからといって懐中電灯などのライト類を持ち込むことは禁止されている。マナーを守りながら、動物たちの観察を楽しもう。

(取材・文/中山恵子)

プロジェクションマッピング 写真提供:横浜市立金沢動物園