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日本美術を親子で楽しむ! オンラインびじゅつかんとは?(後編)

紙で作る硯箱や宝物文様のぬり絵も!

日本美術を中心に展示を行っている「サントリー美術館」(東京・六本木)が、子どもと保護者を対象に日本美術に親しむ特別イベント「まるごといちにち こどもびじゅつかん!」をオンラインにて開催している。会期は8月29日(日)まで。

<前編>では動画を紹介したが、ワークシートもなかなか興味深い。「ミニ硯箱をつくろう!」と「これなんだ?宝尽ぬりえ」の2種類があり、各自がPDFをダウンロードして用紙に印刷し、切ったり、折ったり、組み立てたり、色を塗ったりして遊べる。ミニ硯箱は、重要文化財「桐竹鳳凰蒔絵文台・硯箱」(一具 桃山時代 17世紀 サントリー美術館蔵)の硯箱をもとにして新たにデザインしたもので、華やかな鳳凰が描かれている。宝尽ぬりえは、「茶練緯地宝尽模様腰巻」(一領 江戸時代 19世紀 サントリー美術館蔵)の文様をもとにして新たにデザインしたもので、小さな子どもでも楽しめるぬり絵だ。

これなんだ?宝尽ぬりえ
これなんだ?宝尽ぬりえ

遊びを通じて日本美術の精巧さや伝統文様を知る

サントリー美術館・教育普及担当の関香澄(せき・かすみ)氏は、「ミニ硯箱では、作った硯箱を文台のシートの上に置いてみると、鳳凰のデザインがひとつの物語のようにつながります。日本美術は細部にまで手が込んでいて工夫されているものが多いですね。宝尽ぬりえは、宝物を表す伝統的な文様をモチーフにしていますが、今となっては“これが本当に宝物なの?”と思うようなものもあるので、そんなことを親子で会話しながらぬるのも楽しいのではないでしょうか」と話す。

さらに、こう続ける。
「例えば、宝物の文様を知ることも、それが今すぐ役に立つわけではないかもしれませんが、いつか着物を着る機会があったときに“この柄は宝物の文様だ”と気付くことがあるかもしれません。アンテナを張っていると、案外と私たちの暮らしの中に日本美術のモチーフを発見することが多いものです。オンラインイベントは気軽に参加できるので、日本の文化や美術により深く興味を持っていただけるきっかけになればいいなと思います」。

この機会に、日本美術に親子で触れて、感性の引き出しを増やしたいものだ。

(取材・文/中山恵子)
写真提供/サントリー美術館 ※無断転載禁止

展示室
展示室から生配信(8月17日に生配信、29日までアーカイブ視聴可能)