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中学受験費用調査(前編)受験家庭は、非受験家庭の補助学習費の12倍を負担

中学受験の学習費・受験費合計は小4~6までで250~620万円

自分に合う学校・塾を探すためのポータルサイト「中学図鑑」を運営する株式会社ファルボ(東京都中央区)は、同サービスを利用する首都圏の中学受験生の保護者410名を対象に、「中学受験をするには、受験のための学習準備から合格までにどのくらいの費用が必要となるのか」、世帯年収ごとに実態調査を行った。中学受験に臨んでいる現役生の保護者のほかに、中学受験を終えた中学生1年生の保護者も含まれており、前者にはこれからかかる費用の見通しの概算を、後者には実際にかかった費用を回答してもらった。

受験のための学習費について各学年の合計費用と受験費用をまとめたのが上の表。さらに、学習費を学習塾・通信教育・家庭教師(複数回答あり)と、タイプ別に集計したのが下の表だ。

2つの表のとおり、世帯年収の高い家庭ほど、受験のための学習にかける費用が高く、また、受験校数も多くなるようで受験費用が高いことが判明した。

文部科学省の2018年度「子供の学習費調査」によると、公立小学校に通う小4~6年生の子どもの補助学習費(学校以外の場で学習のためにかかる費用)の合計は31.3万円だという。世帯年収800万円以上の家庭が塾と受験にかけた費用(377.7万円)との差は実に12倍に及んでいる。

私立中学に通う家庭の7割は年収800万円以上

先の文部科学省「子供の学習費調査」によると、私立中学に通う家庭の72.1%が世帯年収800万円以上で、半数以上の52.3%の家庭が1,000万円以上と、年収の高い世帯の割合が大きいことがわかる。私立中学に進学した家庭のうち年収400万円未満の家庭は4%弱しかない。

本調査からも明らかな中学受験のためにかかる費用を考えれば、さもありなん、といったところだろう。

株式会社ファルボの企画広報担当者・石井陸(いしい・りく)氏は言う。

「今回の調査のきっかけとして、経済協力開発機構(OECD)の最新報告書『図表でみる教育(Education at a Glance 2020)』に『日本の公的支出全体に占める公的教育費支出』の割合が約8%程度であり、先進国中で最低クラスであるとの報告がなされていました。

しかしながら、お受験文化や小学校からの通塾など、幼少期の頃から教育に対しては非常に熱心な日本です。 それは、つまり『日本は家庭が負担する教育費の割合が非常に高い』ということの現れなのではないか、現在当社がサービス展開している中学図鑑のメインターゲット層である中学受験層を対象に受験費用の実態調査を行いました。

結果として、私立中学に通う家庭の7割以上は年収800万円以上であり、それ以下の年収では3割に満たない。そして、中学受験までの3年間で約250万(年収400万円以上600万円未満世帯の塾費用+受験費用)〜620万程度の費用を捻出しなければならず、入学後の費用を考えると、『受けたい教育を受けるという選択肢が世帯で捻出できる金額で決まる』という不条理を生んでいることが判りました。

現在当社では、年収を基準に中学受験を決めるのではなく、各家庭の経済状況や自分に合った学校・塾探し等の受験対策を応援する、学習プラットフォームの構築を進めております。今後、掲載校の拡大と内容の拡充、学習管理機能等の追加を行う予定ですので、ご期待下さい」

(取材・文/大友康子)

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