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就活ハラスメントの解決を目指す相談プラットフォーム「QCCCA」始動

就職職活動中の学生が、OB訪問など採用活動にまつわる企業の社員から受ける「就活ハラスメント」が深刻な問題になっている。そこで、株式会社キュカ(東京都中央区)が運営する相談プラットフォーム「QCCCA(キュカ)は、「#就活ハラスメント」をフィーチャーし問題の解決に向けて取り組み始めた。

悩みを共有することで被害者の心を少しでも癒すとともに、就活ハラスメントの問題をあぶりだして社会に喚起することで、問題の解決を目指していく。それを受け「就活ハラスメントゼロ宣言」を発信する企業も増えてきている。

https://www.qccca.com/questions/就活ハラスメント

約5割の学生が就職活動中にセクハラ被害に遭ったというアンケート結果も

ビジネスニュースサイト「ビジネスインサイダージャパン」が2月から実施した「就活セクハラ緊急アンケート調査」では、2月18日までにあった420件の回答のうち「約5割の学生が就職活動中にセクハラ被害にあい、そのうち約7割が誰にも相談できずにいると回答した」という。

ビジネスインサイダージャパンの下記の記事の内容はあまりにも衝撃的だ。

●就活セクハラ被害者の7割が相談できない理由、大学への不信感と「どうせ変わらない」無力感
●OB訪問で自宅や個室で性行為強要、2人に1人の学生が就活セクハラ被害に。「選考有利」ちらつかせ
●深刻化する就活セクハラ。OB訪問や泊まり込みインターンが温床に【就活2019】

悩みや心配事は人に話すことで多少なりとも気が楽になる。そこで、QCCCAでは「#就活ハラスメント」で思いを吐き出してもらい、その声が世の中を変えていく力になることを目指す。

サイト内はユーザーの中から悩みに寄り添い応援するサポーターとして選ばれたキュカチーフ、通称「キュカッチ」(7月下旬現在、28団体が活動)が悪質なコンテンツのパトロールを行うなど、質問者と回答者の円滑なコミュニケーションをサポート。

寄せられた悩みは直接サイトに掲載されるのではなく、キュカッチが共感したものがキュカッチ名で代理投稿される仕組み。よって掲載は完全匿名。悩みに寄せられるコメントやアドバイスもキュカッチがフィルタリングするため、バッシングなどの2次的な被害に遭うこともなく安心して利用できる。

企業に「就活ハラスメントゼロ宣言」への賛同を求める

またQCCCAは、あらゆるハラスメントを社会からなくすことを目的に活動する団体「#WeTooJapan」と共同で企業に「就活ハラスメントゼロ宣言」への賛同を促し、QCCCAに集まった被害者の体験談をもとに企業や関係省庁に提言などを行っていくという。

ゼロ宣言に最初に手を挙げたのが株式会社ドワンゴ(東京都中央区)。その後も高松琴平電気鉄道株式会社(香川県高松市)など、続々とゼロ宣言企業が増加している。

あまりにも衝撃的な就活セクハラのニュースは万に一つのケースと思いたいが、我が子がこれから就職活動をするのであれば、そのようなニュースを親子で話題にすることも重要だろう。さらに、心づもりとしてQCCCAの「#就活ハラスメント」を覗いてみるのをぜひ薦めてみるといいだろう。

今後、「就活ハラスメントゼロ宣言」企業が飛躍的に増えていくことを望みたい。

 

「就活ハラスメントゼロ宣言」を明言しているのは株式会社ドワンゴ、高松琴平鉄道株式会社のほかに、株式会社manma、ディップ株式会社、株式会社チャリツモ、株式会社ゼネラルパートナーズ、株式会社PRINCWSS ROOM、株式会社JUBILEE WORKS、株式会社アイスタイル、サイボウズ株式会社、スタートバーン株式会社(7月初旬現在)

(取材・文/大友康子)