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今、インターナショナルプリスクールが人気の3つの理由

「利用料が安くなった」だけじゃない!人気の理由を専門家に聞く

2019年10月に始まった「幼児教育・保育の無償化(※1)」により、認可外の保育施設に子どもを通わせている家庭も利用料の一部補助を受けられるようになりました。このためか、認可外で利用料が高いとされているインターナショナルプリスクール(※2)の人気が高まっています。ただ、人気の理由はこれだけではなさそうです。インターナショナルスクールに詳しい村田学氏にお話を伺いました。

①年間約44万円の補助金受給開始で、経済的負担が軽減

「幼児教育・保育の無償化」が認可外の保育施設にも一部適用されたことで、要件を満たしたうえで請求すれば3歳~5歳までの子どもは月額3万7000円(年間44万円程度)までの利用料が補助されることになった。村田氏によると、「インターナショナルプリスクール(以下、プリスクール)の授業料は年間100~250万円が多く、ほとんどの保護者が年間約44万円の補助を受けています」とのことで、経済的負担が少し軽くなることもあり、プリスクールの人気は上昇、新規の開園が相次いでいるという(※3)。

新旧の園が入り乱れる中、何を基準に信頼のおける園を選べばよいのだろうか。

「開校して間もない園は、理念、教職員の経歴、カリキュラムや人格形成の方法、衛生・安全管理の基本ができているか、が重要です。また、新旧の園に共通して言えるのは、良い園は理事長や園長の下に経験豊富なベテランの先生がいて、中堅、若手アシスタントとバランス良く教員やスタッフが配置されています。担任や教職員がたびたび変わる園は、理念やカリキュラムにブレが多いと考えられるので注意が必要です」(村田氏)。

②「使える英語」の社会的ニーズが高まっている

今まで以上に英語力が必要とされる社会に向けて、入園を検討する保護者も多い。

「全日制のプリスクールに2歳から通わせた場合、3歳の夏頃には短い英文を書いて読めるようになり、4歳では友だちと英語の冗談を言い合ったり探究的なテーマに沿って絵と英語の文章で簡単なレポートを書いたりできるようになります。英語力を育てるには母語(日本語)を育てることも重要なので、多くの家庭では、プリスクールでは英語、自宅では日本語と使い分けています」(村田氏)。

心配なのは、卒園後に日本の小学校に入学すると、英語力が落ちてしまうことだ。

「“小1の英語の壁”を乗り越えるために、英語のアフタースクールに通う、インターナショナルスクールのシーズンプログラムに参加するなどして英語を使う時間を確保してあげましょう。『英語を使うと楽しい』という体験が重要で、例えばポケットモンスターが好きな子には英語版ポケモンを勧めたり保護者が〝仕掛け〟を用意すると、子どもの興味と英語がクロスします。家族で海外旅行に出かけて、お子さんが英語でコミュニケーションを楽しめるようにしてあげるのもよいですね」(村田氏)。

③探究心や問題解決能力を育む学びが注目されている

多くのプリスクールでは、世界の多様な風習や文化に触れられる環境を生かして、子どもたちの探究心や問題解決能力を育むカリキュラムを組んでいる。これは、世界的に導入が進むアクティブ・ラーニング(探求心を喚起する学び)やSTEM(ステム。理数系の側面からの問題解決などを通じて新しい概念やモノを生み出す力を育てる)教育とも一致する。

「プリスクールの探究学習では、例えば、ホッキョクグマが減っているドキュメンタリーをクラスで観ます。なぜ減っているのか?(減った原因について)なぜそうなったのか?と理由を掘り下げていき、ここが重要なのですが、最後に具体的な行動を起こします。ホッキョクグマの減少を北極の氷の溶解に結び付けるなら、二酸化炭素排出を減らすためにクラスで電力の使用量を減らしたり、プラスチックの利用を少なくしたり、募金を募ったりと、地球温暖化に対して自分たちが実際にできることをするのです」(村田氏)。

「机上の空論では終わらせないところが探究学習の極み」と村田氏が言うように、課題を解決するための実行力を育む実践的な授業を受けられることも人気の理由だろう。

※1…幼稚園、保育所、認定こども園などを利用する3歳から5歳児クラスの子どもたち、住民税非課税世帯の0歳から2歳児クラスまでの子どもたちの利用料が無料になる制度
※2…英語で保育や学びを行う施設の呼称には、プリスクール、キンダーガーデンなど様々あるが、ここではまとめて「インターナショナルプリスクール」と呼ぶ
※3…2020年3月時点のプリスクール数は日本国内に計661園(都道府県別ランキング/東京都221園、神奈川県82園、大阪府60園)。『インターナショナルスクールタイムズ』調べ

お話を伺った方

『インターナショナルスクールタイムズ』編集長

村田学氏

インターナショナルスクール、国際バカロレア教育、英語教育など、子どもたちがグローバルに活躍するための教育情報を配信しているウェブサイト「インターナショナルスクールタイムズ」の編集長。国内のインター各校を調査や取材にもとづき、中立公正に紹介している。http://istimes.net

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