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2023年春|中学入試速報! 東海エリア

新型コロナウィルス感染症による行動制限もなく、感染者数も減少傾向にある中で行われた2023年の入試。受験者数で過去最多を記録する都道府県が続出し、都や県、府をまたいだ受験者数もほぼコロナ禍前の水準に戻りました。第一志望校に果敢に挑む「攻めの受験」も復活。希望が見える受験となりました。

東海エリア(愛知県・岐阜県・三重県)

愛知県の延べ受験者数が今年も増加

愛知県の小6児童数は前年比100.1%、名古屋市内の小6児童数も前年比101.0%と前年を上回った。愛知県の私立中学の延べ受験者数は前年比102.1%となり7年連続での増加となった。上位校のみならず、中堅校の人気も年々上昇しており、入試難度も全体的に上昇傾向となっている。将来を見据えた私学の学びに対する期待が高まっていることも要因となっている。

女子校の受験者数が前年から増加

女子校の受験者数は、1月上旬入試の名古屋女子大学で今年も増加。南山女子部は前年よりやや減少するも、高倍率を維持。金城学院の四科・英語利用入試と愛知淑徳は前年から増加し、椙山女学園はやや減少した。同日入試の愛知淑徳と椙山女学園の受験者数の合計が昨年を上回っていることから、女子の受験者数は昨年よりも増加していたと予測される。

男子校の人気が引き続き継続

東海は今年も1,071名もの志願者を集めており、高い人気を継続。南山男子部は東海へのチャレンジ層が多かったこともあり、受験者数が減少したため、やや易化した。名古屋は2年連続で志願者数が減少していたが今年は増加に転じ、やや難化した。また、全寮制の海陽中等教育は今年度も人気で、昨年に続き志願者数が増加した。

共学校の滝は志願者数が過去最多

愛知県の共学校の中でも難関である滝は、過去最多の志願者数となった。大きな要因として考えられるのは、昨年から江南市にある本校の会場に加え、名古屋市内に試験会場を新たに設けたこと。これによって、名古屋市内からの志願者数を伸ばした。同じ共学校でも、愛知は昨年より志願者数をわずかに減らしていることから、滝の人気の高さが伺える。

愛知県1月上旬入試がさらに活発に

成人の日を含む3連休を入試日に設定した愛知県内の7校中6校は、受験者数が増加した。このタイミングから入試がスタートすることが一般的となり、女子校の名古屋女子大学では一般入試A・特奨入試合わせて958名もの志願者数に。共学校でも星城の志願者数が大幅に増加した。中堅校の難化にともない、早めに合格を取りたいという心理が働いていると考えられる。

岐阜県の受験者数はやや減少

岐阜県の私立中学では、鶯谷、美濃加茂、麗澤瑞浪は志願者数が増加となったが、それ以外の5校はすべて志願者数が減少するという結果になった。鶯谷は名古屋会場を設置しているため、愛知県の受験生も受験しやすく、4年連続で受験者数増となった。美濃加茂は少人数制授業と堅調な合格実績が地元から評価されており、一昨年並みの受験者数に戻した。

金城学院の思考力入試2年目は減少

昨年は185名もの志願者を集めて高倍率となった金城学院の思考力入試だが、今年度は志願者数が170名と減少した。一方で、合格者数は43名と昨年に比べて12名増加したため、実質倍率は若干下がり3.86倍に。また、コロナ禍によって面接が廃止となった四科入試、英語利用入試を合わせると2年連続で志願者数が増えており、人気が継続している。

三重県は海星が増加。高田は減少

共学化3年目の海星は今年も受験者数を増加。入試日程が高田と別日になり、四日市市内の暁と同日となったが、人気を継続させた。愛知県からも多くの受験生を集める高田は、受験者数がわずかに減少。同時期には愛知県の私立中学に加え、全国の寮のある学校も愛知県内で入試を設定しており、愛知県内の上位生の受験校が多様化してきたことも影響している。

制作協力/日能研関東、日能研関西、日能研東海
日能研HP:https://www.nichinoken.co.jp/