帰国子女教育｜高校の寮で暮らす帰国子女たちにインタビュー③

中学校や高校の「寮」には、日本全国からだけでなく、世界中から帰ってきた帰国子女（帰国生）も数多く暮らしています。寮で暮らす帰国子女（帰国生）5名に、入寮したきっかけや、寮でのことなどをインタビュー。入寮を検討している同年代へのメッセージももらいました。

Ｔ･Tさん(私立高校3年･男子)
【滞在歴】アメリカ･ケンタッキー州(11 ～15歳、現地校)→入寮

Q なぜ寮に入ることにしたの？
親元から離れた場所で生活してみたかったこと。また、帰国後の土地では、アメリカにいたときのようなエキサイティングな生活が見込めず、様々な国から帰国した生徒たちが集う寮がとても魅力的だったため。

Q 寮生活に慣れるまでの期間は？
１日。

Q 寮で一番大変だったことは？
最初は先輩に敬語を使ったり、先輩の言うことをきいたりすることに違和感があった。今は、先輩は勉強や大学の進路などについて相談に乗ってくれる、よきアドバイザーだと認識。また、社会に出る前に上下関係を経験できるよい機会だと思う。

Q 寮で一番楽しかったことは？
修学旅行のような毎日が楽しい。流星群を友人たちと見たり、雪　で遊んだり…。テレビやゲーム、携帯電話がない生活でもとても充実。

Q 入寮を検討中の方へ一言！
「ほかでは味わえないエキサイティングな生活が待っています！」

M･Kさん(私立高校2年･女子)
【滞在歴】タイ・バンコク（３歳～４歳、インターナショナル幼稚園→日本人幼稚園）→ マレーシア・クアラルンプール（４歳～６歳、日本人学校）→ シンガポール（７歳～８歳、日本人学校）→ タイ・バンコク（８歳～12歳、日本人学校）→シンガポール（13歳～15歳、日本人学校）→入寮

Q なぜ寮に入ることにしたの？
親の仕事の都合。

Q 寮生活に慣れるまでの期間は？
１カ月ほど。

Q 寮で一番大変だったことは？
常夏の国々からの帰国だったので、日本の冬に慣れるのには一苦労。

Q 寮で一番楽しかったことは？
友だちといられること。テストが終わった後に部屋でお菓子パーティをしたのもよい思い出。

Q 入寮を検討中の方へ一言！
「帰国生が多い寮は、親しみやすく、共感できるし、自分がいた国・地域とは違う国・地域の体験談を聞けるのも楽しいですよ。慣れてしまえば、家にいるより案外楽なことも！」

S･Oさん(私立高校3年･男子)
【滞在歴】シンガポール（０歳～15歳、日本人学校）→入寮

Q なぜ寮に入ることにしたの？
帰国後の家が学校からあまりにも遠かったため。

Q 寮生活に慣れるまでの期間は？
１カ月半ほど。

Q 寮で一番大変だったことは？
学校だけでなく、朝や夜も友だちや先輩と一緒にいるので、常に周りの人のことも考えながら生活することが慣れるまでは大変だった。また、時間の管理や母がやってくれていた洗濯などをすべて自分でやることも大変だった。

Q 寮で一番楽しかったことは？
同じ屋根の下で共同生活を行うため、同学年だけでなく先輩や後輩との絆が深まること。

Q 入寮を検討中の方へ一言！
「周囲の人との共同生活を通じて自分が確立され、また寮生とのつながりも強く楽しく生活できるため、何も心配はいりません。困ったことがあったとしても、周囲の皆がサポートしてくれます。ぜひ、寮で幸せな時間を過ごしてみてください！」

S･Mさん(私立高校3年･女子)
【滞在歴】イギリス・ロンドン(中1 ～中3、日本人学校)→入寮

Q なぜ寮に入ることにしたの？
親は引き続き海外勤務だったが、自分は日本に帰り、日本の高校に行きたかったため。

Q 寮生活に慣れるまでの期間は？
１カ月ほど。

Q 寮で一番大変だったことは？
門限があるので、友だちと夜まで遊べないこと。

Q 寮で一番楽しかったことは？
クリスマス、ハロウィンなど、寮で開催されるパーティ行事がとても楽しい。

Q 入寮を検討中の方へ一言！
「寮で生活していく上で必要な心がけは、『自律（他からの支配や助力を受けず、自分の規律に従って行動すること）』し、『自立』することだと思います。これはとても難しいことだと思いますが、決して不安がることはありませんよ。なぜなら、寮には自分と同じ状況の友だちが沢山いるはずからです。入寮、ぜひおすすめします！」