中学校や高校の「寮」には、日本全国からだけでなく、世界中から帰ってきた帰国子女（帰国生）も数多く暮らしています。寮で暮らす帰国子女（帰国生）7名に、入寮したきっかけや、寮でのことなどをインタビュー。入寮を検討している同年代へのメッセージももらいました。
K･Eさん(私立高校２年･男子) 【滞在歴】中国･上海(11 ～ 16歳、日本人学校)→入寮
自分は日本の高校に進学することになったが、妹が日本人学校を卒業するまで自分以外の家族は海外に残ることになったため。
Q 寮生活に慣れるまでの期間は？
4日くらい。皆とても親しみやすく友好的だったので。
Q 寮で一番大変だったことは？
最初、初対面の寮仲間にどんなふうに話しかけたらいいのか分からずに困った。でも皆同じ状況だと気づき、すぐに仲良くなれた。
Q 寮で一番楽しかったことは？
入寮当初、同学年の皆で近くのショッピングモールに行き、食事をしたり買い物をしたりしたこと。
Q 入寮を検討中の方へ一言！
「寮は親から離れて暮らすという大変な面もありますが、ここで出会った仲間は一生の仲間になります。大変なこと以上に楽しいことが沢山ありますよ！」
Y･Uさん(私立高校2年･男子) 【滞在歴】インド･コルカタ(10 カ月～2歳半)→タイ･バンコク(2歳半～小3、日本人学校)→フィリピン･マニラ(中1～中2、日本人学校)→入寮
沢山の仲間と苦楽を共にできる寮生活に憧れていたのと、ラグビーをやっており、ラグビーが強い学校だったため。
Q 寮生活に慣れるまでの期間は？
2週間。
Q 寮で一番大変だったことは？
今は人工芝だが、ラグビーグラウンドが土だった頃、部活着を洗濯機で洗う前に手洗いするのが大変だった。
Q 寮で一番楽しかったことは？
数あるイベントの中でも高3を寮から送り出す「クリスマス会」は、各フロアの有志が工夫を凝らした出し物をやったり、毎年“ 笑いあり涙あり”で最高！ 去年は司会をやり、盛り上げるために一生懸命頑張った。
Q 入寮を検討中の方へ一言！
「寮で仲間と過ごした時間は一生の財産になります。寮で待ってます！」
S･Kさん(私立高校2年･男子) 【滞在歴】アメリカ・オハイオ州(4～ 15 歳、現地校)→入寮
両親がまだアメリカにいるため。
Q 寮生活に慣れるまでの期間は？
2～3カ月。
Q 寮で一番大変だったことは？
アメリカ生活が長かったため、他の寮生たちと一緒に生活することが最初は大変だった。また、敬語の使い方も慣れていなかったので先輩と話すときは緊張し苦労した。
Q 寮で一番楽しいことは？
同級生の寮生と話したり、遊びにいくこと。
Q 入寮を検討中の方へ一言！
「寮には国内外問わずさまざまな地域・バックグラウンドを持った人たちが集結します。そのため、ときには意見が異なることもあると思いますが、相手の立場を尊重して接すれば大丈夫です。通学生にはできない経験ができたり、一生の友人ができるのが寮生活の醍醐味です！」
M･Kさん(私立高校1年･女子) 【滞在歴】中国・広州(13 ～ 15 歳、日本人学校)→入寮
高校進学のために日本に帰ったが、両親が現地に残らなければならなかったため。
Q 寮生活に慣れるまでの期間は？
0日！
Q 寮で一番大変だったことは？
親と話したいときにたまたま電波が悪く、連絡が取れなかったこと。
Q 寮で一番楽しいことは？
世界中の色んな国・地域、日本のさまざまな地域から来ている人たちと仲良くなれること。
Q 入寮を検討中の方へ一言！
「寮に入るときは心細いかもしれないけれど、仲良くしたいと思っている気持ちは皆一緒。だからすぐに馴染めると思います。また、自分と同じような帰国生も沢山いるので安心でき、楽しく学校生活を送れると思います」
K･Mさん(私立高校3年･男子) 【滞在歴】イギリス・マンチェスター(9 ～ 15 歳、現地校）→入寮
帰国後に戻った実家が学校からかなり遠かったので。
Q 寮生活に慣れるまでの期間は？
1週間たたないくらい。
Q 寮で一番大変だったことは？
親元から離れてすべて自己責任で生活すること。小さなことで言えば洗濯、お金の管理など、今まで親に任せていたことを全部自分でやることが大変だった。
Q 寮で一番楽しかったことは？
パーティなど寮でのさまざまなイベント。
Q 入寮を検討中の方へ一言！
「僕は寮に入って確実に成長できたと自信を持って言えます。寮生活は皆さんが思い描くような楽しい毎日ではないかもしれない。時には苦しいときもあります。でもそれと同じくらい楽しいこともあるし、何よりも一生付き合っていける友だちができます｣
M･Tさん(私立高校2年･女子) 【滞在歴】大韓民国・ソウル(2～ 15 歳）→入寮
両親が海外在住で、親戚の家も学校から離れていたため。
Q 寮生活に慣れるまでの期間は？
2週間くらい。
Q 寮で一番大変なことは？
テスト期間中は空気が張り詰めているので気を遣う。
Q 寮で一番楽しいことは？
イベントも楽しいが、実は普段の生活が一番楽しい。世界各国･地域から帰国しているので貴重な話を聞けるし、毎日がお泊り会気分。
Q 入寮を検討中の方へ一言！
「私にとって寮は家であり、寮生はもう家族のような存在です。今でも覚えている会話は、『もう何年一緒に暮らしたかなぁ？』『え？まだ1カ月だよ？』『え？ それだけだっけ？』というもの。通学生よりもずっと早く先輩や同級生と仲良くなれますよ」
J･Sさん(私立高校2年･男子) 【滞在歴】フランス・パリ(4～8歳、現地校）→日本・東京(8～ 10 歳、公立校)→フランス・パリ(10 ～ 14 歳、現地校）→入寮
現在の高校通学中に父のフランス赴任が決まったが、自分はこのまま日本に残り、日本の大学に行くことが得策だと思ったため。
Q 寮生活に慣れるまでの期間は？
1週間くらい。
Q 寮で一番大変だったことは？
同室の友だちの片付けの仕方など、同じ部屋で生活すると小さなことが気になってしまうことがあった。
Q 寮で一番楽しいことは？
皆で生活すること。一緒に自転車で近くのラーメン屋に行ったり、映画を見たり、そんな日常生活が楽しい。
Q 入寮を検討中の方へ一言！
「最初は知らない人と生活することが不安かもしれませんが、入れば楽しいことが沢山あるはず。一人ひとりが相手を気遣い、思いやりの心を持てば、最高に楽しい寮生活が皆さんを待っています！」
【関連する記事】
- 帰国子女教育｜高校の寮で暮らす帰国子女たちにインタビュー①
- 帰国子女を持つ親必見！ 寮のある学校一覧
- 入寮中の困った！学校の対応はどうなっている？
- 子どもたちの学習環境が知りたい！どうなってるの？寮での自習時間
- 子どもにとって大問題！入寮前に知っておくべきトイレ・オフロ事情
- 学習をサポートし、社会性や人間力を育む！寮生活を支える人生の先輩たち
- 保護者だから、やっぱり心配してしまう…！どうなってるの？気になる寮の食事事情①
- 保護者だから、やっぱり心配してしまう…！どうなってるの？気になる寮の食事事情②
- 保護者だから、やっぱり心配してしまう…！どうなってるの？気になる寮の食事事情③
