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子どもが自立する!寮での身の回りのこと

掃除や洗濯、食事など、身の回りのことをどこまで自分で行う必要があるの? 寮のある5つの学校にアンケートを行い、気になる実情を教えてもらいました。

掃除

寮生活掃除

居室も、共有スペースも”自分たちで掃除”が基本

学校によって、個室、2人部屋、2~3人部屋など、居室のタイプはそれぞれ異なるが、5校すべてが「居室の掃除は各自で行う」と回答。「毎日簡単な掃除をさせている」「毎朝、登校前に掃除を行う」「週の中で掃除をする時間を設けている」といった学校がある一方で、「特に掃除の時間を設けていない」という学校も2校あった。ただし、掃除のルールのない学校では、両校とも定期的に第三者がチェックを行い、整理整頓ができていない場合は指導が入る仕組みになっている。

共用で使用している浴室やトイレの掃除については、「業者が行っている」と回答した学校は2校、「トイレのみ寮生が行う」と回答した学校は2校。ほかに「寮生がシャワールーム(浴室はなし)とトイレの掃除を行っている」と回答した学校もあり、各校で対応が分かれた。それ以外の共有スペースの掃除については「寮生自身が行う」と全校が回答。水回り以外は、基本的に自分たちで掃除を行うようになっている。

洗濯

寮生活選択

シャツのアイロン掛けは入寮までにできるように

どの学校にも無料で利用できるランドリールームが設けてあり、自分の物は自分で洗濯を行う。シワになりやすい制服のシャツのアイロン掛けについては、4校が「各自で行う」と回答。「(形状記憶素材なので)アイロン掛けの必要はない」と回答した学校は1校のみだった。入学する制服の素材にもよるが、入寮までにアイロン掛けの仕方は覚えておきたい。なお、ブレザーなどのクリーニングは、各自、近隣のクリーニング店を利用しているようだ。

布団類はリースが基本。リース料は寮費に含まれているところもあるが、別途支払う学校もある。今回のアンケートでは3校が「別途支払い」と回答。料金は年間1万5950~2万7270円とばらつきが見られたが、これは交換できる寝具の点数や、交換頻度の違いによるものが大きい。例えばシーツの交換は週に1回、月に1回、月に2回など、回答が割れている。布団の天日干しについては、「できない」(3校)が「できる」(2校)を上回った。

食事

寮生活食事

準備や配膳、片付けを寮生自らが行う学校も

5校中3校が「3食すべて提供」、残りの2校が「朝食と夕食のみ提供」と回答。食事の提供スタイルはビュッフェ形式と定食形式に分かれ、その割合は半々といった印象を受ける。昼食の用意がない2校では、各自で学食や購買を利用。内容にもよるが、どちらを利用した場合も、1食につき数百円程度で昼食がとれる。

昼食の用意がない学校の中には、「生協カードを通じて、いつ何を購入したか、何を食べたかが保護者に自動メールで送信される」仕組みをとっているところもある。親元を離れて暮らす我が子が栄養バランスのとれた食事ができているか、遠方にいながら確認できるのはありがたい。また、同じく昼食の用意はないものの、寮内にキッチンがあり、「自分でつくったお弁当を昼食に持参する生徒も多い」というところも。学校によっては、食事の準備や配膳、片付けなどを当番制にしているところもあり、様々な形で子どもたちの自立を促すようになっている。

 
 
アンケート協力校(50音順)/海洋中等教育学校、国際基督教大学(ICU)高等学校、国際高等専門学校、茗溪学園中学校高等学校、立命館宇治中学校・高等学校