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専門家に聞く・中学受験事情第3回「進学塾の指導体制」

日能研関東・関東中学情報部部長の長谷川信誓氏
「日能研関東・関東中学情報部」部長の長谷川信誓氏

本格的な受験指導は4年生から。3年生までは学ぶ楽しさを

日本の中学受験事情の第3回目は、進学塾の指導体制について、集団指導型の塾を中心に話を進める。

お話を伺ったのは、前回に引き続き、「日能研関東・関東中学情報部」部長の長谷川信誓(はせがわのぶちか)氏だ。

私立の中学(中高一貫)校受験に対応した大手進学塾では、小学1年生からコースを開講しているところも多いが、受験に対応した本格的な指導が始まるのは、一般的に4年生からだ。

「日能研」でも4年生から受験に対応した指導が始まる。3年生のクラスは、その前段階として学習習慣を身に付けることを主眼としている。

「小学生が自ら勉強する習慣を身に付けるのは、大人が考えている以上に時間がかかります。そのため、『日能研』では、3年生のクラスは、好きなものをみつけて、それに集中して取り組む姿勢を養うこと、『勉強は面白い』という意識をもたせることを重視しています。双方向の授業で子どもたちの自由な発言を促し、間違えることの大切さを伝え、考える力を養っています」

4年生からは、中学受験に必要な知識の習得が多くなる。4年生は国語・算数中心、5年生で理科・社会を加えたバランス重視の指導となり、6年生で入試問題に対応した授業で基礎力と応用力を養うという。

家庭では子どもがのんびりできる環境づくりを

定期テストの実施は、塾や学年によってさまざまだが、「日能研」の場合、学習単元ごとの理解度を測る「学習力育成テスト」を、4・5年生は2週間に一回、6年生は週に一回実施している。さらに、「全国摸試」は、年間で8~12回(学年により回数は異なる)行っている。

「学習力育成テスト」のテスト終了後は、すぐに答案を返し、子どもに振り返りをさせているという。

「振り返りは、すぐにやることが重要です。次の日にやるのでは、子どもはどんな問題が出たのか、間違えた問題に対する悔しさも忘れてしまいがちです。その場で振り返りをすることで定着をはかり、間違えてからが勉強のはじまりと、とらえています」

授業時間は、塾や学年によって差があるが、一日二コマ(約1時間の授業×2)で、午後5時頃から7時半頃まで、三コマで午後9時頃までとなる。週に2~3回の通塾となるのが一般的だが、学年が上がるほど、通塾日数やコマ数が増える。また、土日に通塾したり、テストを受けるケースもあるという。

「学校で勉強した後の塾通いで、6年生にもなると拘束時間は長くなります。しかし小学校とは一味違う勉強に刺激を受け、全力で授業に集中してきます。ですから保護者の方には、お子さんが帰ったら、のんびりできるよう、配慮してほしいと思います」

塾の場所によっては、通塾時の交通機関などに配慮したり、送り迎えなども不可欠だ。また、授業時間次第では、お弁当を用意する必要があるなど、夫婦間の連携が増えることもある。これは、家族が一枚岩となるチャンスともいえる。

塾通いについては、家族全員で情報を共有し、話し合うことが子どもへのより良いサポートに繋がるだろう。

(取材/文:橘晶子)

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