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ネイティブ先生が答える帰国子女教育②|中学生から始める海外大学への進学準備(前編)

日本への帰国を前提とした海外での暮らしの中で、帰国後の子どもの教育に疑問や悩みを持っている保護者も少なくないようです。そこで、海外に住む保護者からの様々な質問に、帰国子女対象の英語塾「帰国子女アカデミー」の英語ネイティブの先生が答えてくれました。

Q. アメリカ在住、中学生の子を持つ親です。日本ではなく海外の大学進学に興味を持っているようなのですが、親子共に、今から何をすればよいですか?

A. 成功への鍵は、「準備」「情報」「よく話し合うこと」でしょう。前編の今回は、「子ども自身」ができることを3つご提案します。

子ども自身ができること①
苦手科目を克服し、学習の基礎固めをする

「お子さんが今できること」の1つ目。それは、高校での勉強に向けて、しっかりとした基礎固めをしておくことです。多くの海外大学は、高校でのGrade Point Average(成績評価点)のスコアを重視します。そのため現時点で苦手な科目がある場合は対策を打ち、高校まで引きずらないようにすることが大切です。

子ども自身ができること②
地域社会や世界のために自分ができることを探し、行動に移す

地域や社会、世界で起こっている出来事に目を向け、自分が興味を持てること、情熱を傾けられることを探し始めましょう。そして気になる問題があれば、「解決のために自分に出来ることは何か」と考え、活動に参加し、アクティブに行動を起こすことは必ず将来に繋がります。

こうした経験は、海外大学を受験する際に必要な内申書やアプリケーションエッセイで有利になるだけでなく、その先のキャリアプランや、将来の道へ突き進むモチベーションにもなるのです。

このほか、日頃からイギリスやアメリカ、カナダの中高生が読んでいる文学やニュースを英語で読み聴きすることも、英語力の向上を図り、世界中のライバルと肩を並べられるようになるため、そして新しいアイデアや視点から物事を捉える力を養うためには大変重要です。

子ども自身ができること③
リーダーの適性を磨き、自立できる力を養っておく

海外大学の多くは「リーダーになれる人」を探しています。そのため、学校や地域、クラブなどでリーダー的な役割を進んで引き受け、たくさん経験しておくことも大切です。また、海外の大学が開催するサマーキャンプに参加するのもお勧めです。海外での大学生活を具体的にイメージできるだけでなく、国際的な交友関係を構築できたり、学問への探究心を深めたりできるからです。この2つは、海外の大学が求めるもう1つの人物的要素「自立した人」の素養を養うのに最適です。

こうしたことを知ると、親としては是が非でも「リーダー役をさせたい」「キャンプに参加させたい」と思うところですが、最終的にはやはり本人の意思が重要であるということも忘れてはいけません。どれも時間と強い意思が必要になりますが、今から始めれば最後には成功を掴めるはずです。

ご質問者のお子さんのように中学生の時期はまだSAT®やACT®の心配をしなくて良いため、こうした習慣をつけるは最適なタイミングだと言えるでしょう。

お話を伺った方

帰国子女アカデミー
ジョージョー モランダグラス氏
帰国子女アカデミー副校長

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