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特集 |日本でインターナショナルスクールを卒業すると、どうなる? 全6回—⑤ —高等部編—

帰国後、日本でインターの高等部を卒業する際の注意点

「海外で受けた教育を継続できる」「英語力をもっと伸ばせる」等々、海外から日本に帰国後、我が子がインターナショナルスクールに通うメリットは数多くあります。でも日本でインターナショナルスクールに通うということは、教育制度上は、日本で外国人学校に通うのと同じこと。卒業後に向けて注意すべき点はいろいろとあります。

今特集では、そうした注意点を日本のインターナショナルスクール事情に詳しい国際教育評論家の村田学氏にヒアリング。また、日本にあるインターナショナルスクール6校に進学サポートや実際の進路について伺いました。

第5回目の今回は、日本でインターナショナルスクールの高等部を卒業する際の注意点をお伝えします。

在学中に大学の受験資格を得ておくことがマスト

 インターナショナルスクールの高等部から大学進学を検討している際は、在学中に個人あるいは学校で、大学の受験資格を得ておくことがマスト。

「個人で国内外の大学の受験資格を得る方法には、IB -DPでの合格(見込みを含む)、ケンブリッジ国際カリキュラムのA – Levelの科目取得などがあります。それらを満たせば、18歳になる前から大学の受験資格が得られるため、飛び級での入学が叶う場合もあります。また、修了証明書と成績等の提出により、大学によっては入学試験の一部が免除になる場合もあります」(村田氏)

 また、IB -DPやA – Levelで定められた科目を履修して一定の成績を修めると、それが大学の単位として認められることもある。認められれば、その分の時間を新しい学びに費やすこともできるだろう。

 こうしたカリキュラム経由ではなく、学校経由で大学の受験資格を得る方法も。それはいたってシンプルで、高等部を卒業さえすればOKというもの。

「インターナショナルスクールで通算12年(小中高)の課程を修了すれば、すべての日本の大学、そして海外のほぼすべての主要大学を受験する資格を得られます。ただし学校が国際的な評価団体(※2)の認定を受けていることが条件です」(村田氏)。

 近年ではコロナ禍や円安で海外渡航がしにくい状況下ながら、高等部卒業後の進学先に海外大学を選ぶ生徒は半数、あるいはそれ以上だという。もちろんそれ以外の選択肢も多く、英語で授業を行う日本の大学、場合によっては日本語で授業を行う日本の大学も選べる。

さらに、インターナショナルスクール特有の多様な価値観のなかで過ごした子どもたちの選択は大学以外にも及び、今回お話を伺ったインターナショナルスクールには、卒業と同時にプロスポーツ選手になった生徒や海外で料理の修行を始めた生徒も。インターナショナル卒業生の可能性は、無限だと言えるだろう。

※2…WASC、ACSI、CISなど

日本にあるインターナショナルスクール高等部卒業後の主な進路

  • 英語で授業を行う日本の大学
  • 日本語で授業を行う日本の大学
  • 海外の大学

次回(最終回)は、この3通りの進路における、メリットと注意点を紹介する。

お話を伺った方

国際教育評論家 村田学(むらた・まなぶ)氏

国際バカロレアの教員向けPYPの研修を修了した国際教育評論家で、プリスクール元経営者、幼小中インターナショナルスクールの共同オーナー。ウェブサイト「インターナショナルスクールタイムズ」(https://istimes.net/)の編集長。アメリカで生まれ、6歳で帰国して英語力を丸ごと失った、という苦い経験を現職に活かしている。

協力校(五十音順)/Aoba-Japan International School、Osaka YMCA International School、KIU ACADEMY-KYOTO INTERNATIONAL UNIVERSITY ACADEMY、Tokyo YMCA International School、Nagoya International School(学校法人名古屋国際学園)、Nishimachi International School

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