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海外からの帰国体験記|アメリカ・グアムからの帰国 武蔵野大学高等学校2年 Y・Aさん(17歳)

「憧れていた日本での学校生活!実現させてくれた両親への感謝の気持ちでいっぱいです」

武蔵野大学高等学校2年  Y・Aさん(17歳)
※2020年10月インタビュー時点

時期 場所 学校
誕生~12歳(G6、8月) アメリカ・グアム 日本人幼稚園→現地小学校
12歳(小6、9月)~ 日本 私立中学校→私立高校

予定を早め、中学からの帰国を目指す

ya_ガールスカウト
小学校低学年から始めたガールスカウト活動にて。近所を訪問してチャリティー・クッキーを販売したり、子どもならではの社会貢献を実践した

アメリカ人の父と日本人の母を持ち、両国の国籍を持つY・Aさんは、グアムで生まれ、小6までを現地で暮らした。小学校は現地校に通ったが、中学は日本での進学を目指すことに。

「グアムは小さな島ですから、子どもの頃は都会の印象がある日本に憧れていました。将来は日本で生活したくて、初めは『高校の最初から日本に行き、大学と就職も日本で』と考えていたんです。でも、小5で日本の祖父母の家へ一時帰国した時に、その考えを大きく変える出来事がありました。日本の学力テストを受けてみたのですが、難しくて驚いてしまって……。現地校では成績は悪いほうではなく、それなりに自信もあったのですが、日本のテストでは思うように点がとれなかったので、愕然としたんです。それで将来のことも考え、なるべく早く、できたら中学から日本の学校に行きたいと思うようになりました」

帰国枠ではなく一般枠で中学受験

志望校は母の母校でもある武蔵野大学中学校・高等学校に。中学受験の約1年前に一時帰国をして学校に直接相談したところ、英語1教科入試の帰国生入試はもちろん、国語と算数の教科試験が課される一般入試でも勝算があることが判明。

入学後のことも考え、思い切って一帰国生入試ではなく般入試にチャレンジすることになった。しかし、一般枠での中学受験勉強にはいくつもの壁があった。グアムには日本人向けの中学受験用の塾はないし、現地校での生活も忙しく受験勉強にさける時間が限られていたのだ。そこで、母親と二人三脚での受験対策が始まった。

「中学受験用の教材はグアムでは手に入らなかったので、一時帰国の時にたくさん集めて持ち帰りました。そして母に家庭教師になってもらっていました。特に国語が苦手で、最初は『てにをは』など助詞の正しい使い方から。母は日本人向けのプリスクールの補習校で指導をしていましたから、教え方が上手い気がして心強かったですね。しかも、私のことをよく理解してくれています。私はわからないことがある時に、『何がわからないのか』をうまく言葉にできないところがあるのですが、辛抱強く聞きだしてくれたりしました」

苦労したのは学校での勉強よりも精神面

努力の甲斐あって一般入試で合格し、今は母親と二人で東京で暮らしている。新型コロナウィルスの影響で所属している大好きな茶道部の活動は減ってしまったが(※)、友だちも沢山できて高校生活を楽しんでいる。だが、ここに来るまでに悩みがなかったわけではない。

「帰国して何よりも大変だったのが、文化の違いです。人それぞれの『違い』を尊重する環境の中で育ったので、他の人に合わせないと『変』と言われてしまう日本に馴染めなくて。『先を見越して気を遣う』という日本的な振る舞いができず苦労しました。友だちができても、最初はコミュニケーションで行き違うことが多く、衝突してしまったり。さらにそれを、『自分が悪いのかも…』と抱え込んでしまったり」

※…2020年コロナ禍にて

しかし、こうした悩みもバネにして、勉強面ではさらに奮闘した。

「悩みや辛いこともありましたが、かえって『だったらもっと頑張ろう』と、動機付けになった面もあります。勉強はやればやるだけ身に付き、結果も付いてきます。また、時間はかかりましたが、徐々に日本のこともわかるようになってきて、今では楽しく過ごせています。早く今のコロナの状況が改善して、前みたいに友だちと休みの日に遊びに行ったりしたいです」

ya_茶道部
高校の文化祭で。茶道部の一員として、浴衣を着てお点前を披露。毎週土曜日の部活は癒しの時間。季節ごとの和菓子も楽しみの一つ

最後に、進路について語ってもらった。

「将来は多文化のグアムに住んだ経験を活かせる職業を目指したいと思っています。できたら看護の分野で、人の役に立ちたいです。看護の仕事の魅力は、人と人との心の距離が近いこと。様々な価値観や状態を持つ方々の心に寄り添う上で、多文化を知っていることはすごく大切なことなんじゃないかなと思うんです」

海外滞在時の思い出写真

ya_ハロウィン
ハロウィンではティンカーベルの仮装も(左から二人目)毎年様々な仮装をして近所の同世代と集まりました

親への感謝

日本の学校に通いたいという私の希望を第一に考え、生活まで変えてくれた両親には感謝がつきません。父とは離れての生活になってしまいましたが、毎週日曜朝のスカイプでの会話を楽しみにしています。期待に応えるためにも、成績で証明していくつもりです。