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「やらないことを自発的にやらせる方法」とは?(前編)

母親が気になる子どもの生活態度を調査

夏休みもそろそろ終盤。あわてて宿題に取り掛かる子どもが少なくない時期だ。「計画立ててやりなさい」とあれほど言ったのに全くやっていない子どもを見てイライラしてしまう親もいるだろう。「やるべきことをやらない」というのは、多くの親が我が子に対して抱えている不満のようだ。それを示す調査があったので紹介したい。

インターネット調査を行ったのは、『親子の法則 人生の悩みが消える「親捨て」のススメ』の著者・三凛さとし(さんりん・さとし)氏で、小学生から高校生の子どもがいる30歳以上50歳未満の母親・全国1,271人を対象に「子どもの行動」について回答を募った(調査機関:Freeasy/合同会社serendipity 調べ)。子どもの学年の内訳は、「小学校低・中学年」(32.5%)の母親が最も多く、「中学生」(21.0%)の母親、「小学校高学年」(17.1%)の母親、「高校生」(16.6%)の母親の順で多かった。

生活態度について、「小学生から高校生の子どもにあてはまるものはあるか?」と尋ねたところ、「やるべきことをやらない」が52.1%と最も多く、次いで「言うことを聞かない」が36.3%、「態度が悪い」が22.0%、「会話をしない」が5.9%と続いた。「あてはまるものはない」も33.1%いたが、7割弱の母親が子どもの生活態度に難しさを感じていることがわかった。

なぜやるべきことをやらないのか?

最多回答の「子どもがやるべきことをやらない」という問題について、ライフコーチで親子関係の心理学に詳しい三凛氏は、その最大の理由は親や学校から「やりなさい」と言われることがその子の”最高価値”と結びついていないからだと言い、以下のように解説する。

人間行動学の世界的権威ジョン・F・ディマティーニ氏は、人にはそれぞれ”価値の序列”(※1)(=人生で大切にしたいこと)があり、そのトップ3~4に入っているものでないと意識も行動もコミットできず、反対にトップ3~4に入っているものだと誰から指図をされなくても勝手に行動してしまうという説を提唱している。

(※1)価値の序列とは、価値の優先順位のこと。人には大きく分けて「精神性」「経済」「仕事」「知識・学習」「娯楽」「家族」「人間関係」「美容・健康」の8つの価値のジャンルがあると言われている。

これを子どもに置き換えると、子どもの場合は、資産形成(経済)や仕事などがない代わりに、はまっているスポーツやゲームなどが序列のトップに入ってくる可能性が高い。例えば、サッカーに夢中な子どもは、学校の勉強とサッカーに関連性が見出せないと、学校の勉強は疎かになってしまう。自分の価値の序列の最高位(3~4位まで)に入っていないことに対してはやる気が落ちたりやりがいが見出せなくなるのは、大人も子どもも同様なのだ。

このような時に親ができることは、一見関連性がないように見える子どもの「やる気が出ること」と「やるべきこと」を関連付けてファシリテート(グループや組織で物事を進めていく時に、その進行を円滑にし、目的を達成できるよう、中立的な立場から働きかける役割を担うこと)することだと三凛氏は言う。明日掲載の(後編)では、その具体的な方法を紹介する。

(取材・文/中山恵子)

プロフィール
三凛さとし(さんりん・さとし)

ライフコーチ。親子関係心理学の専門家。米NY州立大学卒業。家庭内トラウマによる生きづらさを抱えるアダルトチルドレンをセルフコーチングで克服。その経験から、才能開花や経済的成功、パートナーシップ改善を指南する自己改革プログラムを開発し、9万人以上の人生好転をサポート。著書に『親子の法則 人生の悩みが消える「親捨て」のススメ』(KADOKAWA)がある。
公式サイト:http://sanrinsatoshi.com/