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大学生の6割、キャリアについて相談したのは“親”

昨日は新卒オファーサービス「dodaキャンパス」が、大学2・3年生を対象に行った就職活動での意識調査の結果をチェックした。24.4%の学生が「就活の企業選びにおいて、親の意見を最重視」し、「相談相手から賛同を得られなければ、就職先を再検討する」学生が41.3%いることがわかった。

本日も調査結果の続きを見ていこう。

「自身の就活やキャリア観醸成に影響を与えた人や経験・体験」調査概要

調査期間 2023年11月19~26日
調査対象 dodaキャンパス会員の大学2・3年生(2026年卒、2025年卒)
調査方法 Webアンケート回答方式
有効回答数 446人

学生の4割「相談し、自身のキャリアに対する考え方が変わった」

自身の今後のキャリアを考える時にこれまで相談したことがある人については、1位「親(父親・母親)」(61.9%)、2位は「友人」(51.6%)となった。

また、相談した結果、37%の学生が「自身のキャリアに対する考え方が変わった経験がある」と回答。具体的にどのように変わったかについては、「自身の将来について幅広い選択肢があることを知った、選択肢や視野が広がった」「やりたいこと軸で考えられるようになった」「業界や業種の理解が深まったことで、これまで興味がなかったことにも興味を持つようになった」など、前向きな意見や、背中を押されたという意見が多い結果となった。

キャリア観には小中高校時代の経験と大学での勉強が影響大

現在の自身のキャリア観に大きな影響を与えた経験・体験については、僅差だが、「小・中・高校時代の学び(課外活動や部活動など、勉強面以外)」(40.4%)が1位。「大学での学び(勉強面)」(40.4%)が2位となった。

勉学とキャリア観の結びつきはやはり大学での影響が大きいようだが、小中高校時代の課外活動や部活動など勉学以外の経験もキャリア観と意外と大きく結びついているようだ。

将来のキャリアを自分で選ぶ「自己決定」ができることが最も大切

本調査の結果に対し、「dodaキャンパス」編集長の岡本信也(おかもと・しんや)氏は次のように統括する。

「『企業選びなどの意思決定において意見やアドバイスを重視したい人』について、約25%の学生が『親』と回答しました。学生からは、自身を最も理解し信頼できる存在であり、適切なアドバイスをくれるという声が多く上がっています。コロナ禍以降、リモートワークが進んだことによる環境の変化などもあり、親は最も身近にいる社会人として頼れる存在になっているようです。また、子供の教育や将来に関心を高める親も増えており、就職・キャリアに関するセミナーを保護者向けに実施する大学も増加傾向にあります。

新規学卒就職者の離職状況データ(厚労省)でも、大学卒業後3年の離職率は30%を超えています。納得感のある就活を行うためには、当事者である学生が親をはじめ周囲のアドバイス・意見を参考にしながらも、学生時代の学びや幅広い経験を積む中で自身のキャリア観を醸成することにより、将来のキャリアを自分で選ぶ『自己決定』ができることが最も大切になってくるでしょう」

(取材・文/大友康子)