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就活生&保護者に朗報!リクルートスーツ無料レンタル開始

ひと昔前、今の大学生の保護者世代のリクルーストスーツには濃紺やグレー、ベージュなど多少なりともバリエーションが見られたが、現在の就活生はほとんどが画一的に黒いリクルートスーツに身を包む。

スーツ会社の戦略などもあって、ここ20〜30年の間で定着してきた文化のようだ。

実際はスーツの色で採用の可否を判断する企業はないようだが、万が一でもマイナスの印象を与えたくない学生たちはこの定例に従っている。

結果、社会人になってからは無個性のリクルートスーツに袖を通すことはほとんどなく、着用期間の短さを考えると、もったいなくなってしまうことが多い。

こうした実情に目を付けたのが株式会社C-mind(東京都新宿区)。

同社は、日本で初めてリクルートスーツ完全無料レンタルサービス「カリクル」を10月10日から開始した。

C-mindのカリクル担当・七ッ役幸菜氏は本事業の企画意図を次のように語る。

「弊社はもともと、就職イベントの運営や就活生のキャリア相談を行っておりました。そのなかで学生さんから就活中にかかる費用の面でご相談をいただくことが増えてきました。リクルートスーツの購入には通常2〜5万くらいかかると言われていますが、社会人になってからは使う機会がほとんどなく、実際に使用する期間は約半年〜1年ほどと言われています。レンタルで就活生の負担を減らし、より充実した就職活動を行ってほしいという想いから、この事業をスタートしました」

レンタル希望者は採寸会で一人ひとり本格的に採寸してもらい、裾直しなども施された自分にピッタリと合ったリクルートスーツを受け取ることができる。

レンタル中のクリーニングはもちろん借り手側の負担だが、返却の際はクリーニングに出す必要もなく、そのまま専用キットで返送すればOK。

返却されたスーツはクリーニングし、状態のいいもののみ次のレンタル用に回されるので、今後の学生も安心してレンタルできるという。

すでにレンタルした学生からは「シャツやシューズ、バッグも買わなければいけないから、スーツ代の負担がなくて本当に助かった」「1着だと厳しいから、2着目として無料でレンタルでき、すごく嬉しい」などといった喜びの声が届いている。

交通費や企業訪問前後の昼食代など、想像以上にお金がかかる就職活動。

就活生向けにレンタルスーツを準備する費用は、現在はC-mindが全額負担している。

今後、利用者数が増えた段階で学生をターゲットにした事業を展開する企業とスポンサー契約を結ぶビジネスモデルを考えているという。

学生や保護者にとって非常にありがたい就活スーツの無料レンタル、ぜひとも今後の事業発展を望みたい。

(取材/文:大友康子)

東京都豊島区池袋某所での採寸会の様子
東京都豊島区池袋某所での採寸会の様子。
採寸会の詳細は「カリクル」公式サイトを参照