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TikTok・YouTubeでの採用活動、どう思う?(後編)

昨日は株式会社AtoOne(東京都世田谷区) のYouTube・TikTok運用サービス「Mチーム」が行った「TikTok・YouTubeで採用活動を行う企業のイメージ調査」についてご紹介。調査対象者である2024年卒業予定の就活生106名の半数以上(53.8%)が、TikTok・YouTubeによる採用活動についてポジティブな印象を持つことが分かった。

本日はネガティブな印象を持つ学生の意見を見てみよう。

ネガティブ派は4人に1人

TikTok・YouTubeによる採用活動について、ネガティブな印象を持つ学生(以下、「ネガティブ派」と表記)は「ややネガティブな印象」が22.6%、「非常にネガティブな印象」が4.7%。つまりネガティブ派は計27.3%で、学生の4人に1人以上がネガティブな印象を持っていることになる。

ネガティブ派は就活で「TikTok・YouTube動画」を参考にせず

ネガティブ派に「就職活動を行う上で、企業のTikTok・YouTube動画をどの程度参考にしていますか」と質問したところ、「あまり参考にしていない」が37.9%、「全く参考にしていない」が37.9%という回答となった。

YouTubeよりTikTokに、より否定的

ネガティブ派に「TikTok・YouTubeで採用活動を行う企業について、特にYouTubeまたはTikTokのどちらの採用活動にネガティブな印象を持ちますか」と質問したところ、「TikTokとYouTubeの両方」が27.6%、「TikTok」が62.1%という回答となった。

TikTokでの採用活動「ふざけているよう」

YouTubeより圧倒的に拒否反応の大きかったTikTokでの採用活動について、ネガティブ派になぜネガティブな印象を持つのか尋ねると、「ふざけているように見えるから」が61.5%、「会社にやらされているように見えるから」が50%、「入社後に出演を強要されないか心配だから」が50%という回答となった。

自由回答も受け付けたところ、下記のような回答が寄せられた。

<自由回答・一部抜粋>

  • 21歳:真面目な印象を持たないから。
  • 21歳:パリピっぽい人がいっぱい集まってそう。
  • 20歳:アットホームな社風を見せつけているように見えるが、そのような企業に限ってブラックである可能性が高い。
  • 20歳:TikTokを見る層を雇おうとしている時点でダメ。

YouTubeでの採用活動「会社にやらされているように見える」

ネガティブ派にYouTubeでの採用活動についてネガティブな印象を持つ理由を問うと、「会社にやらされているように見えるから」が33.3%、「ふざけているように見えるから」が33.3%、「入社後に出演を強要されないか心配だから」が33.3%、「炎上するリスクが高そうだから」が33.3%、「採用まで繋がりにくそうだから」が33.3%という回答となった。

YouTubeやTikTok活用は新たなスタンダード

調査結果に対し、株式会社AtoOne「Mチーム」の調査担当者は下記のように述べる。

「コロナ禍での採用活動に苦戦を強いられているという企業も多い昨今では、YouTubeやTikTokを活用した採用活動が新たなスタンダードになりつつあります。今流行りのプラットフォームを活用する企業に対し、今の時代に対応できているなどの好印象を抱く就活生は多い一方で、企業がTikTokで採用活動を実施していることには疑問の声が多数挙がる結果となりました。

YouTubeに対しては動画が作りこまれていたり、企業のアカウントとして好印象を抱きやすく、参考にする就活生は多い中、TikTokに対しては未だエンタメのイメージが強いことが要因であると考えられます」

TikTokもYouTubeも保護者の就活期にはなかった媒体であり、保護者としてはネガティブ派の反応を至極まっとうに感じてしまう面もあるだろう。しかし、ポジティブ派が言うように「仕事の雰囲気がわかりやすい」「企業イメージがつかみやすい」という利点も確かにあるので、万が一、子どもから相談を受けた際には、TikTok・YouTubeの採用動画を一緒に見てみるのもいいかもしれない。

(取材・文/大友康子)