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都立校の男女別定員制、2024年度から廃止へ(前編)

同じ点数でも性別により不合格に

日本では、各都道府県の公立高校の一般受験がもう来月に迫っている。まだ高校生のいないご家庭や東京都以外に日本の住居をお持ちの方はご存じないかもしれないが、都立高校には全国の公立高校で唯一、男女別で定員が設けられている。

それがようやく、去る9月22日に開かれた東京都教育委員会(以下、都教委)の定例会で、早ければ2024年度入試から撤廃する方針が示された。

男女別定員理由は「私立高の男子枠が少ない」

昨今のジェンダーフリーの機運の高まりによって願書から性別欄をなくす県も増えてきているというのに、なぜ、東京都では男女別定員が維持されてきたのか? 都教委によると、「私立高の男子枠が女子より少ないことから、公立高で男子の進学先を確保するため」だという。

今年度入試では男女合同枠を1割設ける緩和策

男女別定員が問題視される中、昨年2月に行われた今年度の入試では男女別定員を設けている都立高校109校全校が、定員の9割までを男女別の成績順で決め、残り1割を男女合同の成績順で決める「緩和措置」が導入された。

都教委は2022年度の入試結果について、成績順に全合格者を決めた場合と、定員の10%を性別関係なく成績順で決める緩和措置をとった今回の合否結果を、比較して発表している。明日は、その結果を見てみることにしよう。

(取材・文/大友康子)