今年も開催、写真投稿で開発途上国に学校給食を提供
日本の伝統食「おにぎり」にまつわる写真を投稿するだけで開発途上国のアフリカ・アジアの子どもたちに給食を届けられるキャンペーン「おにぎりアクション2023」が今年も開催中だ(10月4日~11月17 日)。※トップ画像は、過去の投稿写真「インドネシアから」写真提供:TABLE FOR TWO
このキャンペーンは、世界の食料問題の解決に取り組む特定非営利活動法人TABLE FOR TWO International(以下、TFT)が、国連が定めた10月16日「世界食料デー」を記念して2015年から行っているもの。おにぎりにまつわる写真に「#OnigiriAction」を付けてSNSまたは特設サイトに投稿すると、協賛企業が寄付し、TFTを通じてアフリカ・アジアの子どもたちに給食5食(100円)が届く仕組みだ。誰でも楽しく手軽に社会貢献に参加できる点が広く支持を集め、2022年までの8年間で累計約150万枚の写真が投稿され、約836万食の給食を届けている。
飢餓は悪化、さらなる支援と給食の自走化を目指して
10月4日に行われたTFTによる記者発表会では、学校給食の支援により子どもたちの進学率が高まっていることや大学進学者も出たこと、キッチンで作られた給食を教室に運ぶ仕事が現地の人々の貴重な現金収入になっていること、その一方でコロナ・パンデミックの影響などで飢餓が悪化していること、などが報告された。
TFT事務局長の土井暁子(どい・あきこ)氏は「給食を提供するだけでなく、最終的には学校給食の自走化を目指している」と話し、TFTプロジェクトマネージャーの村田亜希子(むらた・あきこ)氏は9年目を迎えた今年の目標として「過去最高の160万食を超える180万食を届ける」「累計提供給食数1000万食を超える」の2つを掲げた。
若い世代を巻き込む企画も実施
目標達成と支援活動継続のために、未来を担う若い世代の巻き込みも図っている。そのひとつとして、小・中・高校生から「飢餓のない世界を作りたい!そのためにチャレンジしたいこと」をテーマにショート動画を公募する企画を実施した。こちらの動画は、公式SNSで随時、発信される。また、東京外語大学や学習院大学など日本全国15の大学の学園祭でおにぎりアクションのイベントを開催。さらに、今年で2年目となる「日米大学生によるおにぎり対決」も実施される。こちらについては明日掲載の(後編)で紹介する。
(取材・文/中山恵子)