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おにぎり写真の投稿でアフリカ・アジアの子どもたちに給食を!(後編)

学校給食が出席率や進学率の向上につながっている

(前編より続く)おにぎりにまつわる写真を投稿するだけでアフリカ・アジアの子どもたちに給食が届く取り組み「おにぎりアクション2022」が11月6日まで開催されている。日本発の取り組みだが、2020年は31ヵ国、2021年は35ヵ国からと世界各国からの参加があり、支援の輪が世界中に広がっているという。(トップ画像は、コロナ禍での支援先の学校給食の様子)。

主催は、世界の食料問題の解決に取り組む特定非営利活動法人TABLE FOR TWO International(以下、TFT)で、「おにぎりアクション」の期間以外にも年間を通して、ウガンダ、ルワンダ、タンザニア、ケニアと東南アジアのフィリピンにて学校給食プログラムと菜園・農業生産性向上プログラムの支援などの活動を行っている。給食に関しては、極度の貧困や栄養不良が問題となっている地域の子どもたちに、できるだけその土地で採れる食材を使った食事を届けるようにしているという。給食の提供は子どもたちの健康状態の改善につながるだけでなく、常に空腹の子どもたちにとって「学校に行けば給食を食べられる」ということが通学のきっかけとなり、また、勉強に集中できるようになるため、出席率や進学率の向上にもつながっている。

支援先であるタンザニアの菜園にて

想いのある行動に人が集まり、支援の輪が広がる

TFTの事業開発担当、小此木利沙(おこのぎ・りさ)氏は、本誌の読者に向けて、
「欧米に比べて寄付文化が根付いていないといわれる日本ですが、日々の食事の延長線上で気軽に社会貢献できる本アクションに、共感の輪が広がり大きなムーブメントとなっています。その実現の背景には、主催のTFTだけでなく、多くの日本の協賛企業・団体の理解、協力があり、まさに日本人のアイデアと力が結集した取り組みです。海外にいると日本では気づかないことに気づく機会が多くあると思いますが、何かを感じ取ったとき、日本人ならではの視点も大切にして、ぜひ行動を起こしてみてください。想いのある行動には人が集まり、視野が広がる新しい経験がきっとできると思います」とメッセージを寄せてくれた。

支援先のルワンダにて、給食を前に笑顔の子ども

自作のおにぎりでも、買ってきたおにぎりでも、おにぎりにまつわる写真であれば何でもよいので、気軽に投稿してみてはいかがだろうか。親と子で参加するなら、「おにぎりアクション」のサイトやTFTのサイトなどを見ながら、ぜひ世界の食の問題について話し合ってみてほしい。1人1人は微力でも、多くの人が参加することで、大きな力になることを伝えるきっかけにもなるだろう。

おにぎりアクション特設サイト:https://onigiri-action.com/

※写真提供/TABLE FOR TWO

(取材・文/中山恵子)