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小学生の5割以上、中高生の8割以上が資格を保有、人気は英検・漢検

『株式会社栄光』(本社:東京都千代田区)が運営する進学塾『栄光ゼミナール』が、小中高生の資格・検定取得に関する調査を実施。その結果を公表している。

同調査の実施は、2019年に続いて2回目。今回の調査は2020年12月9日(水)~12月23日(水)に行ったもので、小学1年生~高校3年生の子どもを持つ保護者753名(うち小学生398人、中高生365名)から有効回答が得られた。

小学生の54.1%、中高生の85.2%が何らかの資格や検定を取得

これによると、現在、取得している検定や資格について“ある”と回答した小学生保護者は54.1%。中高生保護者にいたっては85.2%にものぼり、実に9割近い中高生が何らかの資格や検定を取得していることが分かっている。2019年の前回と比べると、その割合は小学生保護者で0.3ポイント、中高生保護者は4.8ポイント増加。以前にも増して、資格や検定取得に対する意識が高まってきているようだ。

現在、子どもが取得している資格・検定はありますか

現在子供が取得してる資格・検定

さらに、「子どもが取得している資格・検定がある」と回答した保護者を対象に、その種類を聞いたところ、小学生が最も多く取得している資格は「日本漢字能力検定(漢検)」、次いで「日本英語検定(英検、英検Jr.)」という結果になった。中高生では、「日本英語検定(英検、英検Jr.)」が多く、資格・検定を取得している中高生のうち、85.2%が英検を取得していることが明らかとなっている。

現在子どもが取得している資格・検定を教えてください

現在子どもが取得している資格・検定の内訳

資格や検定取得の目的、中高生の6割が「入試に役立てるため」

「子どもが取得している資格・検定がある」と回答した保護者を対象に、資格・検定を取得する目的を聞いたところ、小学生保護者の63.8%が「学校や習い事で身につけた知識やスキルの定着度合いを測るため」と回答している。中高生保護者では「入試に役立てるため」が最も多く、60.5%にのぼった。高校入試や大学入試では、検定や資格を活用した入試も広がっているため、進学を目的とした資格取得が多いと考えられる。

子どもの資格・検定取得の目的を教えてください

子どもの資格・検定取得の目的

「子どもが資格・検定を取得していない」保護者に、その理由を聞いたところ、小学生保護者では「資格・検定の勉強よりも、学校での学習や受験勉強を優先しているから」が最も多かった。中高生では、「資格・検定取得に対する子どもの興味・関心があまりないから」「部活や習い事で忙しく資格・検定を取得する余裕がないから」という理由が多く寄せられている。

子どもが資格・検定を取得していない理由を教えてください

子どもが資格・検定を取得していない理由

中高生の4割弱、資格・検定取得に「新型コロナの影響があった」

また、子どもの資格・検定の取得について、新型コロナウイルスの影響の影響の有無を尋ねたところ、「影響があった」と回答したのは、小学生保護者の21.7%、中高生保護者の36.2%だった。「検定・資格を取得予定だったが、影響はなかった」と回答したのは、小学生保護者の21.4%、中高生保護者の36.2%で、影響の有無については小学生、中高生それぞれにおいてほぼ同割合であることが分かっている。

子どもの資格・検定の取得について「新型コロナウイルスの影響があった」と回答した保護者を対象に、どのような影響があったかを聞いたところ、小学生では「一度も受けられていない」「複数受験する予定が、回数が減ってしまった」「受検を取りやめた」がそれぞれ3割程度だったのに対し、中高生では半数以上が「複数受験する予定が、回数が減ってしまった」と回答した。一方で、「いつもより勉強時間を多く確保できた」という前向きな意見も見られた。

では、子どもが資格や検定を取得するにあたって、保護者はどのようなサポートを行っているのか。後編では、今回のアンケートで寄せられた具体的なエピソードについて紹介していきたい。

(取材・文/松井さおり)