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成人式の対象年齢は、やはり受験と重なる18歳より20歳がベスト?

1月14日、各自治体で平成最後の成人式が行われた。

民法改正で2020年4月から成人年齢は20歳から18歳に引き下げられるが、成人式も18歳で行うことになるのだろうか?

成人式発祥の地といわれる埼玉県蕨市をはじめ、神奈川県逗子市や京都府京都市など、いくつかの自治体が受験シーズンと重なることへの配慮などを理由に20歳を対象とした成人式式典の継続を表明している。

公益財団法人日本財団(東京都港区)は昨年12月上旬、全国の17〜19歳の男女を対象に「成人式」をテーマに「18歳意識調査」を実施。

式典の対象年齢の項目では、4人に3人(74.0%)がこれまでと同様、20歳での実施を希望した。

理由のトップは「18歳だと受験に重なる時期だから/受験直前の時期だから」62.8%。

次いで「18歳だと成人式に合わせてお酒を飲んだりタバコを吸ったりできないから」38.2%。(理由の3位以下は下記グラフを参照)

Q.何歳で成人式を行うのがふさわしいと思いますか?(n=800)

Q.何歳で成人式を行うのがふさわしいと思いますか?(n=800)

Q.成人式の実施年齢を「20歳」と希望されたのはなぜですか?(複数回答)(n=592)

Q.成人式の実施年齢を「20歳」と希望されたのはなぜですか?(複数回答)(n=592)

8人に1人が「成人式で騒ぎたい」と回答

その他の調査結果も見てみよう。そもそも成人式が公式行事として必要かどうかについては、69.8%が「そう思う」と回答。

成人式に出席したいと思う理由は1位が「同級生に会えるから」66.4%。

「成人式で祝うことで人生の節目としたいから」54.3%、「着物・振袖を着られるから」32.6%、「式典に出席することで、成人になったことを自覚すると思うから」31.3%と続き、成人式を楽しみにしている様子が浮き彫りになった。(理由の5位以下省略)

また例年、ニュースで取り上げられる式典での騒ぎに対しては71.5%が「(騒ぐ気持ちが)わからない」とする一方、「あなたも成人式で騒いでみたいと思いますか?」という質問に対し、8人に1人(12.9%)が「騒いでみたい」と答えている。

もちろん「成人として自覚がない」「成人としてふさわしくない」「恥ずかしい」「バカみたい」「みっともない」「かっこ悪い」から騒ぎたくないと答えた人が大半ではある。

しかし「はじけられるのは成人式が最初で最後」「大人になったら騒げない」など、これから成人になるからこそ最後に騒ぎたいと答える人も一定数いることは残念だ。

お酒が入らなければ、騒ぎ方もいくらかマシなのかもしれないと考えると、お酒の飲めない年齢である18歳成人式の利点もあるといえるが、受験のことを考えると、やはりそれはまったく賛成できず、痛し痒しの面がある。

現時点で18歳成人式を決定した自治体は存在しない。

そのため20歳で成人式という現行の形で続くと思われるが、となると、お酒を飲んだ一部の新成人の大騒ぎが今後も続いていくのだろうか?

Q.新成人が騒ぐ気持ちがわかりますか?(n=800)

Q.新成人が騒ぐ気持ちがわかりますか?(n=800)

Q.成人式で騒いでみたいと思いますか?(n=800)

Q.成人式で騒いでみたいと思いますか?(n=800)

出典:日本財団『18歳意識調査』調べ

(取材/文:大友康子)