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クールな「武道ツーリズム」動画で日本スピリットを体感

武道ツーリズム

1964年の東京オリンピックから採用されてきた柔道に加え、2020年の東京オリンピックでは空手が新競技として採用されることが決定。日本発祥の武道がまたひとつ、さらなる世界的注目を集めている。東京オリンピック2020を翌年に控えた今、ぜひチェックしたいのが、スポーツ庁が昨年暮れからユーチューブで配信を開始した「武道ツーリズム」の動画だ。

武道ツーリズム動画の反響は海外を中心に非常に大きく、配信開始から1週間で約57万回再生。1カ月で約300万回再生に達している。

スポーツツーリズム需要拡大戦略

スポーツ庁は「スポーツによる地域活性化」を目指し、スポーツと地域の観光資源が融合した旅を楽しむ「スポーツツーリズム」を推進している。2018年3月には「スポーツツーリズム需要拡大戦略」を策定し、マーケティング調査の結果から国内外から多くの需要が見込まれる「アウトドアスポーツツーリズム」と「武道ツーリズム」を重点テーマとして設定。スポーツツーリズム動画の第1弾としてアウトドアスポーツツーリズム動画を12月5日にユーチューブで配信。第2弾として、武道ツーリズム動画を12月20日から配信した。

特に海外から大きく注目されている武道ツーリズム動画は、竹林や荒波打ち寄せる海岸、山並みに囲まれた盆地の水田など日本らしい景観や書道の映像を挟みつつ、美しい空手の型、見事な柔道の技、気合いに満ちた剣道のかけ声、的を見つめる弓道の射手の真剣な眼差し、勇壮な流鏑馬など、印象的な映像の連続。まさにクールジャパン!

日本らしい精神への海外の関心

そもそも、日本の武道には「礼に始まり礼に終わる」といった礼儀作法など日本らしい精神が息づき、海外の人々の関心も高い。スポーツ庁が2018年3月にまとめた「スポーツツーリズムに関する海外マーケティング調査報告書」でも、「日本で経験してみたい『みる』スポーツ」として武道はランキング上位を占めた。2016年訪日旅行者数上位の中国・韓国・台湾・香港・アメリカ・タイ・オーストラリアの7カ国・地域で最近3年以内に訪日経験のある各国300名を対象にアンケートを行ったところ、中国・香港・アメリカの人々の観たいスポーツ1位が武道、タイ・オーストラリアでも2位に入っている。

世界から熱い注目を受ける日本の武道、しかしながら日本人とはいえ、その魅力を心から理解できているとは限らない。まずは自分自身でスポーツツーリズム動画をじっくり鑑賞してみよう。そのかっこよさに、日本人であることの誇りを感じるはずだ。その後、ぜひ海外の友人たちにも紹介してほしい。“How cool!”、そんな反応が得られるのではないだろうか。

(取材╱文:大友康子)