Press "Enter" to skip to content

帰国生入試で高校に編入学する手順

現在、海外にお住まいの皆さん。日本への帰国のタイミングによっては、お子さんを4月の入学でなく学期または学年途中から入学(編入学)させる必要がありますよね。そこで今回は、高校に編入学する際に必要になる手順や知っておきたい対策を専門家に伺いました。

STEP1  学校探し
【編入学を謳っていない学校にも問合わせを】

前提として、4月入学用の入試のほうが選択の幅は大幅に広がるため、中学時代にその点も検討したい。編入学が必要になったら、JOBAサイト内の「転編入情報」なども参考に学校を探す。学校のホームページに掲載されていなくても、編入学が可能な場合も多々あるので、個別に問い合わせてみよう。

STEP2  試験方法の選択
【学習歴に合致する試験方法を選択】

学校探しと同時進行で行うと効率がいい。試験方法は「英数国・面接」と、「エッセイ・面接」などを英語で行うタイプとがあり、学校によってまちまち。日本人学校在籍なら英数国、現地校やインターナショナルスクール在籍なら英語中心の試験方法を選ぶなど、我が子の学習歴と照らし合わせを。

STEP3  試験の詳細調べ
【編入学試験の情報を詳しく入手すべし!】

編入学試験は過去問題がほとんどないのが難しいところ。試験では直前の定期テストの範囲から出題されるのが一般的だ。そのため、範囲や出題傾向などを学校からなるべく詳しく聞き出し、それに応じて塾や、英語エッセイなら通信講座の添削などで対策を。英語力を生かして受験する場合は、英語系の資格の取得も有効。

STEP4  受験
【少人数の雰囲気を覚悟し気を抜かず】

通常の入試と違い、編入学試験では受験者数が圧倒的に少ないことを我が子へ注意喚起しておきたい。試験官もフレンドリーに接してくれることが多いが、それに乗じて気を抜かないようにも。また、編入学試験は専願扱いで、合格したら必ず入学することが原則になる学校が大多数。そのため複数校を受験する場合、志望度の高い学校から受験し合否を見て次に進むのが理想的だ。

編集部調べ 帰国生編入試験の体験談

  • 編入試験の出題範囲や傾向は懇切丁寧に教えてくれるケースもあれば、「ホームページにあるカリキュラム通りです」としか言ってくれない学校もある。そのようなあまり教えてくれない学校を目指した帰国生Aさん、実は友人がその学校に通っており、編入試験直前に行われた定期テストの問題のコピーをそっくりもらって対策バッチリ、見事合格!
  • 高1の2学期からの編入を目指した帰国生Bさん。高1の1学期しか過ぎていないということで、その学校の通常高校入試の過去問題のみで対策をしたら、高1の1学期の学習が主な出題範囲でボロボロ。
  • 反抗期真っ盛りの帰国生Cさん。親子揃っての面接で、親に対して良くない態度を出してしまい、不合格。
  • 予想外に帰国が決まったDさんファミリー。母子で現地に残るなどの検討もするうち夏休みに突入し、家族全員で帰国を決断したものの、現地校で書類を用意してもらうのに平常時より時間がかかり困ったそう。「提出書類の準備は早めが肝心」と反省。
  • スケジューリングがうまくいかず、先に受けて合格していた志望度の低い学校を断ることにしたEさん。通っていた塾の講師から「絶対にうちの塾名は出さないでくれ」と懇願された。

お話を伺った方

大神田氏

株式会社アイウエア JOBA教務統括責任者
大神田 篤(おおかんだ あつし)氏 

約17 年の中国駐在を経て2020 年夏に帰国。JOBAにて海外生・帰国生のサポートに携わる。帰国子女入試に関する教育相談やオンライン授業などの情報はJOBAへ。