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2023年卒就活調査 後編~就活費用の平均は70,007円~

10月1日に正式内定解禁日を迎えた2023年卒の就職戦線。『株式会社ディスコ』が『キャリタス就活』学生モニターを対象に、10月1日現在の就職活動状況について調査を行った。

就活費用は、コロナ禍前の半額程度に

これによると、就職活動でかかった費用について「リクルートスーツ代」「交通費」「宿泊費」「備品代」「有料講座受講費」「その他諸経費」の項目ごとに金額を尋ねたところ、各項目の平均額を足し上げると70,007円となり、前年調査(61,212円)より9千円近く(8,795円)増加した。就活費用は、コロナ禍によるオンライン化の影響で昨年まで2年連続で大幅に減少。最小額を更新していたが、3年ぶりに増加に転じた。今年は面接を対面で行う動きもあり、その分費用も上昇したと見られる。ただ、コロナ禍前に比べれば、就活にかかる費用は半額程度に収まっている。

就活費用の総額が最も高いのは「北海道」の87,008 円

地域別に見た合計額が最も高かったのが「北海道」。87,008 円と 9 万円に近く、「九州・沖縄」もが8 万円台(83,942 円)で続く。全体の金額が最も低いのは「中部」(62,811 円)で、「北海道」との差は 2 万 4 千円あまりだった。コロナ禍前に就職活動をした 2020 年卒者では、最も多い地域と少ない地域で 10 万円以上の差があったが、交通費・宿泊費の占める割合が下がったことで、地域差は緩和されている。

今回、総額がやや増加したのに伴い、就活費用をアルバイトなどで「全額自分で工面した」という学生の割合はやや減少(46.2%→44.1%)。代わりに、「親に出してもらった」が増加し、過半数に上った(50.5%)。親の負担額は平均 54,180 円で、前年より 6 千円あまり増加した。

■就職活動の費用について

  • リクルートスーツが必要だったが、春から夏にかけて暑い時期に毎日同じものを着るわけにはいかず、お金がかかったように感じる。中にはビジネスカジュアルなど、余計にお金がかかるものもあり、服をどうするかが大変だった。 <関東・文系男子/総額 270,000 円>
  • スーツや備品は今後も使うので特に負担には感じなかった。交通費はあまりかけたくないと考えていた。<東北・文系男子/総額 58,000 円>
  • オンラインが主で、対面の場合は企業に交通費を支給していただいていたので、特にお金はかからなかった。資料も自分で買うことはなく、先輩や友人のものを使用していた。 <九州沖縄・理系女子/総額 1,000 円>
  • 実際にかかった交通費は 10 万を超えていると思うが、ほとんど企業が負担してくれた。<中部・理系男子/総額 30,000 円>
  • 地方なので関東・関西で対面面接がある時の交通費が嵩んだ。宿泊は友人宅に泊めてもらった。パソコンは家にデスクトップしかなく背景の都合上使えなかったため新しく買った。スーツは入学式のものを流用している。<九州沖縄・文系女子/総額 250,000 円>
  • オンライン開催のおかげで少なく済んだ。 <関西・理系女子/総額 40,000 円>
  • スーツやパソコンなどは就活後も使い続けられるが、筆記試験対策の本を購入するとかなりいい値段するので、正直出費が痛かった。 <北海道・文系女子/総額 78,000 円>
  • モバイル Wi-Fi の負担が大きかった。 <関西・文系男子/総額 90,500 円>
  • 公務員講座を受講したため 30 万程かかった。 <関東・文系女子/総額 368,000 円>
  • 就活のためにアルバイトを控えていたため、親の援助がなければ賄えませんでした。<関西・文系女子/総額 308,000 円>
  • スーツなど高価なモノは親が出してくれた。とても感謝している。こういった場面でも、親が費用を出してくれるかどうかで格差が生まれてしまうのではないかと感じる。 <関東・文系男子/総額 156,000 円>

就活で大変だったことの1位は「エントリーシート」、2位は「自己分析」

就職活動で大変だったこととして、自身にあてはまるものを選択肢からすべて選んでもらった。

最も多いのは「エントリーシート」で過半数が選んだ(56.7%)。エントリーシートは選考の入口であるため、かなり時間をかけて取り組んだという声が目立った。他に、「自己分析」(54.0%)、「就職情報の収集」(50.7%)も半数を超える。23卒学生の就活はまだまだコロナ禍の影響が大きく、オンラインの活動も多かったため、自己分析や情報収集に不安を覚えた学生も少なくないようだ。また、「モチベーションの維持」が4位と高いのが目を引く。夏季インターンシップ等への準備から就職活動を始めた学生にとっては長期戦となり、就活への士気を保つのに苦労したという声も寄せられた。

■就職活動で大変だったこと

  • 同じ設問であっても、企業ごとに内容を変えてエントリーシートを提出していたため、作成にとても時間がかかった。 <文系女子>
  • 締切内にたくさんのエントリーシートを仕上げなければ、というプレッシャーが辛かった。 <文系男子>
  • 就職活動の早期化に伴い、長い期間で気持ちが離れてしまうこともあった。今頑張れば後が楽になると思いながら自分を奮い立たせて頑張った。 <理系男子>
  • インターンの時期から内定を得るまで、ずっと頭の片隅に就活があり、ストレスがたまった。 <理系女子>
  • オンラインであったため、他の就活生や先輩から自然と情報が入ってくる機会が少なかったように感じる。そのため、SNS や掲示板などで情報収集することが多かった。 <文系女子>
  • コロナ禍で人と関わる機会が少ないため、集団面接やワークの練習などあまりできなかった。 <文系男子>
  • 特に志望動機には苦労した。なぜその企業、業界を目指したのかの動機を言語化するのが難しかった。社員との面談や業界の将来、その業界でのビジョンを考えることを通して何とか形にすることができた。 <理系男子>
  • 学会の発表で忙しい時期と、エントリーシートを出す時期が重なって、スケジュール管理や体力面で辛かった。<理系女子>

(取材・文/松井さおり)