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海外からの帰国体験記|ブラジルからの帰国 成城学園中学校2年 T.Oさん(14歳)

T.Oさん(14歳)成城学園中学校2年

「夢はTVプロデューサーと貧しい人々を支援すること」

T.Oさん(14歳)成城学園中学校2年
※2018年インタビュー時点

渡航歴

時期 場所 学校
9歳(小4 4月)~11歳(小5 3月) ブラジル(サンパウロ) 日本人学校
11歳(4月)~ 日本 公立小→私立中

サンパウロでは空手の大会にも出場

小川くんが父親の転勤に伴ってブラジルに引っ越しをしたのは、小学4年生に上がるとき。サンパウロの日本人学校に編入し、そこで2年間を過ごした。

「授業で特に困ることもなく、日本各地から来ている友だちともすぐに仲良くなれました。ブラジルの人々も陽気でしたね。印象深かったのは、サッカーで大きな試合がある夜に街から人が消えたこと。みんな自宅か飲食店に集まってTV観戦をしていて、点が入るたびに“ワーッ!”って大きな歓声があがるんです」

ブラジルでは、幼少期から習っていた空手も継続。

「道場の生徒たちは殆どが現地人でしたが、日本に興味を持っている人たちばかりだったので、ポルトガル語はよくわからなかったけれど、一緒に富士山の話をしたり(笑)。州大会にも出場して、年齢別で2位になることもできました。現地に慣れたら毎日が楽しくて、帰国が決まったときは、帰りたくなかったです」

自宅で受験勉強をして第一志望校へ入学

帰国後は小学6年生の4月から東京都の公立小学校へ編入。すんなり学校生活に溶け込むかたわら、ブラジルにいた頃から両親に私立中学校受験を勧められていたこともあり、家で受験勉強を開始した。

「実は、学校の勉強がまあまあできていれば受験に受かると甘く考えていたんです。秋になって、『成城学園中学校に行きたい』と思い始めたのですが、自分の偏差値では足りないことがわかって、そこから猛勉強しました。問題集を解いては母がチェックしてくれて、まるで母が塾の先生みたいでした」

その後、2月に帰国生入試を受験して見事合格。通っている『成城学園中学校』を志望したのは、自宅から通いやすいことと、自由な校風に憧れたからだという。

「学校紹介のムービーを見たときに、生徒たちが本当に楽しそうで、心から笑っている感じがしました。伸び伸びした雰囲気が自分に合っていると思ったんです。実際、文化祭などの行事も生徒たちがアイディアを出して、たいていのことは好きなようにやらせてもらえています。本当に楽しい学校ですね」

現在、中学2年生。将来の夢は2つあるという。

「ひとつは、テレビのプロデューサーになって、父のように世界を飛び回ること。もうひとつは、世界中の貧しい人々を支援することです。ブラジルにいたとき、ものすごいお金持ちの一軒家も見ましたが、道端で『お金をください』と言って座っている貧しい人々も大勢見ました。あんなに極端な貧富の差を見たのは初めてで、本当にショックでした。将来、あの差を縮める活動をしたいと思っています」

想い出

ブラジルの北東部・大西洋岸のマラニャン州にある『レンソイス・マラニャンセス国立公園』で撮った1枚

小学5年生の時に家族と一緒に行った絶景スポット、ブラジルの北東部・大西洋岸のマラニャン州にある『レンソイス・マラニャンセス国立公園』で撮った1枚。

親への感謝

帰国前 帰国後
ブラジルにいた頃、言葉で困ったのは、空手道場に入会するときや大会に出場したときでした。スペイン語を少し知っていた母が、ポルトガル語も勉強してくれて、大会中のアナウンスを通訳してくれたので助かりました。 小6の4月に公立小学校に編入して、授業の復習をする塾には行きましたが、受験勉強は家でしていました。母が過去の問題集を買ってきて、冬休みには早朝から夜まで勉強につきあってくれたので、合格できたと思います。