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2022年春|中学入試結果速報 ~東海エリア~

多くの地域でまん延防止等重点措置が採られる中で行われた2022年度の中学入試。受験者側では早めの日程の試験を受ける児童が増え、学校側では入試日を早めたり一次試験の合格者数を増やしたりする動きがありました。双方で早めに決着をつけようという意識が働いたようです。

~東海エリア|愛知県・岐阜県・三重県~

愛知県の延べ受験者数は増加

愛知県の小6児童数は昨年比99.2%、名古屋市内の小6児童数も昨年比99.4%と昨年を下回るが、愛知県の私立中学の延べ受験者数は昨年比102.4%となり6年連続での増加となった。その要因としては、伝統校の人気上昇に加え、コロナ禍の対応や新しい大学入試への対策などで、私学全体に対する期待が高まってきていることも挙げられている。

女子校志望者数は昨年並み

女子校では1月上旬入試の名古屋女子大学が昨年より受験者数を増やした。また、南山女子部は隔年現象で志願者数の減少も予想されたが昨年並みとなり、実質倍率は6年ぶりに4倍を超えた。金城学院が思考力入試実施で注目されたこともあり志願者数を2年連続で増加させた一方で、金城学院の人気の影響か、愛知淑徳椙山女学園の両校は受験者数が昨年からやや減少した。

愛知県1月上旬入試が活発

今年は新たに名古屋国際が1月上旬にも入試日を設定し、成人の日を含む3連休に愛知県内7校の入試が集中。このタイミングからの入試スタートが一般的となった。コロナ禍の影響で、受験校を絞り込むというよりは、早めに合格を確保しておきたいという心理が全体に働いており、特に女子校の名古屋女子大学は一般入試A・特奨入試合わせて935名もの志願者数となった。

岐阜県の中学受験が堅調

岐阜地区の鶯谷岐阜東は、昨年よりも多くの受験者数に。鶯谷は名古屋会場を設置しており、岐阜県だけでなく愛知県の受験生も受験しやすいため、3年連続で受験者数増となった。鶯谷の人気により相乗効果で岐阜地区の中学受験が活性化しているといえる。また、中濃・東濃地区の受験者数は昨年並みとなり、岐阜県全体の受験者数は堅調な推移だった。

男子校は人気継続

東海は今年も1,050名もの志願者を集め、高い人気を継続。南山男子部は2年連続で志願者800名超だったが787名に留まった。名古屋は2年連続で入試が難化していたこともありチャレンジ層が敬遠し志願者数が減少。全寮制の海陽中等教育は、今年度人気を回復し2015年入試以来の受験者数増となった。チャレンジ層は減少したものの男子校人気は継続している。

共学校の滝・愛知は志願者増

愛知県の共学校の中でも難関のは今年から本校会場(江南市)に加え、名古屋市内に試験会場を新たに設けたことで志願者数が1868名となり過去10年でも最多となった。また名古屋市内の人気共学校の愛知は同日に実施する入試が減少したこともあり例年よりも多くの志願者数に。前年+96名の1486名となり、こちらも過去10年で最多となった。

金城学院 思考力入試を新設

思考力入試は専願で8月末までに事前のセミナーへ参加しておかなければ出願できないなど、受験へのハードルの高さはあるが185名もの志願者を集めた。合格者数は31名と入試としては非常に狭き門となったため、次年度以降の入試動向が注目される。また、コロナ禍により今年も面接が中止となった四科入試・英語利用入試でも、2年連続で志願者数が増加した。

三重県は高田・海星が増加

愛知県からも多くの受験生を集める高田と共学化2年目の海星が受験者数を増加させたが県全体の延べ受験者数は減少。これは三重県内の児童数減少の影響を受けたことに加え、地理的に多くの学校が愛知県からの受験生を集めづらいことも影響したと思われる。近年は各校ともに新たな受験者層の掘り起こしをしてきたが、コロナ禍もあり、大きな動きがなかった。

制作協力/日能研関東、日能研関西、日能研東海 日能研 https://www.nichinoken.co.jp