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障がいの有無に関わらず共にものづくりを楽しむ場を体験(前編)

去る12月3日(土)、ソニーグループ株式会社(以下、ソニー)による教育プログラム「CurioStep with Sony(キュリオステップ)」の小学生向けイベント、<障がいのあるなしに関わらず、共に学ぶインクルージョン・ワークショップ『ペットボトルと牛乳パックでつくるヘッドホン』>が開催された。東京都港区のソニー本社にて、12月3日と4日の各2回ずつ行われ、計61組の児童と保護者が参加。今回、3日午後のワークショップを取材したので、参加者の様子や講師の声をお届けしたい。(※写真は、3日と4日の両日のものを掲載)

「インクルージョン・ワークショップ」はソニー・太陽株式会社の協力のもと2009年より実施されており、ダイバーシティ(多様性)を尊重してお互いを受容するインクルーシブな場を体験することで、相互理解を深めてもらうことを目的としている。大分県日出町に拠点を置くソニー・太陽は、マイクロホンやヘッドホンの製造事業所として高品質なものづくりを行うほか、障がい者を積極的に雇用しており、現在は障がいのある社員が全体の約6割在籍している。今回のワークショップの講師やスタッフもソニー・太陽の社員が務めていて、障がいのある社員たちも多く参加している。一方、参加者は、障がいのあるなしにかかわらず広く募っており、今回のワークショップでは小学校3年生~6年生の児童と保護者を対象とした。

最初に、講師役を務めるソニー・太陽株式会社 人事総務部 広報・CSR室室長の佐藤祐親(さとう・ゆうしん)氏が挨拶。スタッフを紹介後、早速、工作が開始された。子どもたちはペットボトルをハサミで切るのに四苦八苦。専用のハサミが用意されていたが、きれいに切るのはなかなか難しそうだ。

切り取ったペットボトルの底にネオジム磁石を貼り付ける際には、その強力な磁力に驚く子どもも多かった。そして、ペットボトルの飲み口にホルマル線という銅線を巻きつけていくが、これに案外時間がかかるようで、「切れないように巻いてね」とスタッフが声をかけていた。さらに、耳に当てる部分にクッションテープを貼り付け、オーディオ用のケーブルとペットボトルのホルマル線を結ぶ。各自が持参した牛乳パックと厚紙でヘッドバンドを作り、先に作ったパーツと合体させたら完成だ。

手作りヘッドホンで実際に音は聞こえたのか。子どもたちの反応は? 明日掲載の(後編)に続く。

(取材・文/中山恵子)