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子どもの自殺を食い止めるため、著名人が過去のいじめを赤裸々に語る(後編)  

子どもの自殺が増える新学期にあわせ、著名人14名がいじめ経験を語る

新学期は、クラス替えなどで環境が変わり不安や緊張が高まる時期。そして、子どもの自殺が増える時期でもある。そこで、この時期に無料でアクセスできる場に子どもたちの居場所があってほしいという思いから開設された「#元いじめられっ子から今いじめられている君へ」昨日に続き、紹介されている各著名人の記事概要を見ていこう。

くまだまさしさん

中学生のとき、殴る、蹴る、お金を要求されるなど、壮絶ないじめを受けた。ある日爆発して、母に思いをぶつけたら、それをきっかけに両親や先生など周りの人がいじめ解決のために動いてくれた。「誰かに言おう!!」

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小宮浩信さん(三四郎)

小学生時代にクラス全員に無視され、私立中学校に入学してからも、「机を画鋲だらけにされる」「葬式ごっこをされる」などのいじめをうけていた。しかし、高校生になって「笑い」で返すことで徐々にいじめが終わり、現在の相方で当時の友人でもあった相田さんとの芸人への道が開いた。

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賀屋壮也さん(かが屋)

中学生時代に「汚い」「臭い」などと同級生の女子から陰口や悪口を言われるいじめに苦しんだ。そんななかで、続きを見ることが楽しみにもなる長編のドラマや漫画が生きる活力に。自分の健康状態を気にしてあげることが大切、とメッセージを寄せる。

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阿諏訪泰義さん(うしろシティ)

小学生時代は同級生みんなから無視をされ、中学生になると暴力やカツアゲなどのいじめを受けた。いじめが頭から離れず眠れなくなり、それを忘れるために一晩中録画したネタ番組を流していた時期も。高校生からは、1人でもできる趣味に没頭し、現在の特技でもある「ソロキャンプ」などにも繋がる、“とことん極める”力を身に付けた。

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藤原一裕さん(ライセンス)

中学生のとき、同学年の生徒に毎日殴る、蹴るといったいじめを受けていた。親に心配かけたくなくて当時は言えなかったけど、親になって言ってほしいと思うようになった。いじめをテーマにした絵本『ゲロはいちゃったよ』を作った。「助けられるのは君の親だけ! だから、助けてもらって!」

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白鳥久美子さん(たんぽぽ)

小学生のころから長年いじめられ、「アゴドリル」というあだ名でいじられ、教室で孤立。ビルから飛び降りたいと思ったことも。本の世界に逃げ込んだり、悲劇の少女を妄想してトランペットを1人で吹いたりするなかで、「生きやすいところへ逃げる」技を身につけてきた。

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川村エミ子さん(たんぽぽ)

小学生時代のあだ名は「粘土」、上履きが見つからないのは当たり前、転校しても続く長期に渡るいじめだったが、小さなことでも自分が夢中になれることを見つけて乗り越えた。だから、「好きなことを見つけてみよう」。

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発起人・たかまつななさんの思い「認められる日が来るから、安心して」

本プロジェクトを立ち上げた、たかまつななさん自体もかつていじめられていたという。最後に、たかまつななさんの発起人としての思いをご紹介しよう。

「私は、昔いじめられていました。学校に行きたくない。居場所がない。生きるのが辛い。人見知りで、人に裏切られるのが怖くて、いつもぼっちでした。口を開けば、生意気だと言われました。

でも、人と違うことを個性として受け入れてくれるお笑いや自分の意見を真実を元に伝えられるジャーナリズムに出会い、私は変わりました。自分のありのままを受け入れてくれる人が、たくさんいました。当時の私に“無理しなくてもいいんだよ”と言いたい。“短所が長所として認められる日が来るから、安心して”と伝えたい。

でも、現実には自ら命を落としてしまう子どもたちがいる。新学期を前に、耐えきれずに……。そんな人たちに、私は少しでも、寄り添いたい。そう思い、先輩方にご協力いただいて動画を作りました」

「#元いじめられっ子から今いじめられている君へ」サイトのページ最下部では、「まずは、相談してみよう」と呼びかけ、各種相談窓口の連絡先を紹介している。

(取材・文/大友康子)