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2021年卒の高校3年生、コロナ禍での進路決定状況とは?

株式会社ディスコ(本社:東京都文京区)』が、2021年3月卒業予定の高校3年生を対象に行った「コロナ禍での進路決定状況と進路選び」に関する調査結果を公表している。調査の対象者は、全国の大学・短期大学・専門学校の進学情報やオープンキャンパス情報などを提供する「キャリタス進学」の会員。調査期間は2021年3月22日~4月5日で、341名から有効回答が得られた。

2021年3月卒予定の高校3年生、進路先の受験校数は昨年度よりも減少の傾向

これによると、2021年4月からの高校卒業後の進路について、一番多かった回答は「大学」(76.2%)で、専門学校(8.8%)がそれに続く。2019年度の進路先の傾向と大きな変化はないものの、今年は「大学」が0.2ポイント減少。その一方で「短期大学」が0.8ポイント増、「専門学校」が0.7ポイント増となった。「予備校・浪人」は1.5ポイント減で、大学入学共通テスト実施前年で現役志向が強まった2019年度よりもさらに減少した。「就職」が1.5ポイント減少したのは、コロナ禍が影響したと思われる。

■2021年4月からの進路 ※一部抜粋

2020年度調査 2019年度調査
大学 76.2% 76.4%
短期大学 3.8% 3.0%
専門職大学/専門職短期大学 0.9% 0.7%
専門学校 8.8% 8.1%
海外留学 0.3% 0.4%
就職 1.8% 3.3%
予備校/浪人 4.4% 5.9%
パート/アルバイト 0.9% 0.7%

さらに、受験校数を問う質問では「1校」と回答した割が最も高く、41.6%となった。これは2019年度(38.7%)と比べて2.9ポイント高い数字。「2校」が12.3%で1.7ポイント減、「3校」(12.9%)で3.0ポイント減となっている。なお、「4校」は8.2%(0.5ポイント増)、「5校以上」は19.4%(2.4ポイント増)、「1校も受験していない」は5.6%(1.0ポイント減)だった。

2020年度はコロナウイルス感染防止の観点や、コロナ禍での経済的理由などから、受験校数を絞った層と多数校受験した層が、よりはっきりと分かれる形となったようだ。

コロナ禍でも、約6割の高3生が第一志望校のオープンキャンパスに参加

また、1校以上受験した高校3年生に、第一志望校のオープンキャンパス参加状況を尋ねたところ、参加率は約6割(57.5%)であることが分かった。そのうち、来校型のオープンキャンパス参加は7割に達していた。

参加後の入学意欲の変化については、「高まった・やや高まった」の合計は来校型で90.3%、オンライン型では75.9%と14.4ポイント差がついた。

 オープンキャオープンキャンパス参加後の満足度・入学意欲は来校型、オンライン型いずれも高い水準ながら、来校型のほうがより高まる傾向にあることが分かっている。

(取材・文/松井さおり)