教育の準備 基礎知識と海外滞在時から始める準備

vol.3

帰国生の中学受験

首都圏を中心に、国立や私立の中学校受験熱は相変わらず高い人気を保持しています。現在は海外に滞在中だけれど、子どもが中学校に上がる際には日本国内の学校を受験させたいと考えている保護者の方も多いはずです。成長著しい時期に受ける教育は、学習面だけでなく、人格形成上も子どもの生涯に大きな影響を与えるもの。帰国生の親として「中学受験」の実体とその準備について確認し、子どもと一緒に中学生活を見据えましょう。

帰国生の中学受験の基礎知識

帰国生の受け入れ体制には、どんなものがあるか。帰国生枠で受験する際に必要な条件は何か。また受験校を決めたとしたら、その学校の選考はどんな日程で行われ、選考内容にはどのようなものがあるのか。受験シーズンを迎える前に頭に入れておくべきことを整理しよう。受験生の親は子どもの強力なサポーター。 子どもの気持ちを感じとりながら中学受験を一緒に乗り切る心構えを持っておくことが大切だ。

 

受け入れの体制

帰国生の多くが受験するのは、帰国生の受け入れ体制がある中学校。 この種の中学は、その受け入れ体制に従って、三つに大別される。
第一は、帰国生を対象に、学習形式が異なっていた教科の補習や日本の学校生活への適応指導をすることを理念として、受け入れを行う中学。入学後の授業は帰国生が集まって受ける場合と一般学級に入って受ける場合とがある。第二は、帰国生の海外経験や外国語能力を活かし、伸ばすことを理念として帰国生を受け入れている中学。こうした学校では、帰国生のみの外国語や補習の授業を設ける場合が多い。第一と第二の中学校は、海外に比較的長く滞在した子どもにも過ごしやすい環境となりやすい。第三は、帰国生をあえて特別扱いしないことを理念とする中学。入学後は国内生と同じ学級に受け入れて、同様のカリキュラムで指導する。日本語力が充分ある生徒でなければ授業に対応するために相当な努力が必要となる。ただ、そのぶん高いレベルの学習を提供している学校であれば、国内生と同じく学ぶことができ、卒業後の進路も国内生と同じように考えられる。また日本の学校生活への適応も早く実現しやすい。

 

条件

帰国生枠で受験するために必要な条件は主に三つ。一つ目は海外滞在年数で、二年以上とする学校が多い。二つ目は、帰国後の期間。 帰国後一年以内から規定なしまで様々だ。三つ目は、海外で在籍した学校の種類。日本人学校のみに在籍していた子どもは、帰国生と して受け入れられない場合がある。ただ、規定の条件に合わなくても個別の相談に応じてくれる学校も多いので、直接問い合わせてみ よう。また、事前に面接や書類審査で条件の確認を行う学校もあるので、念のため注意しておきたい。

 

選考方法

上記(1)・(2)の中には、英語を中心とした外国語試験や適正試験を課す学校がある。 また、帰国生の特性を総合的に評価する目的で、作文や面接を付加する学校も多い。これらを含む選考内容を紹介する。

 
学科試験

帰国生枠のある学校の学科試験は、ほとんどが国語・算数の二教科で、帰国生のみを対象とした独自問題の出題か、一般入試と同じ 問題であっても合格基準点を下げるなどの配慮がある。上記(3)のように国内の一般入試と同じ基準で選考する学校の場合には、試験が 国語・算数・理科・社会の四教科であることが多く、内容は高度。 自分の考えを述べるような応用問題が出題されることもある。

 
外国語試験

帰国生枠を設けている学校の中には、海外で習得した外国語の試験を課す学校も多い。試験内容は「筆記のみ」、「作文のみ」、「筆記と作文または面接」、「作文と面接」などで、外国語試験の評価をどのくらい重要視するかは学校によって異なる。筆記試験のレベルは幅広く、出題の多い英語だと、TOEICでいうと二五〇点から七五〇点程度の間で、各学校の基準が設定されている。内容も正誤問題、同義語や反意語、空所補充、長文読解などと様々。文法力や語彙力、読解力をしっかりと試されるのだ。

 
適性試験

一部の中学校では、入学選考の際、通常の学科試験のかわりに適性試験を実施している。文章を熟読させて問題解決能力を図る意欲 や自己を表現する力をはかる問題が採用されるなど、教科の枠を超えた総合的な問題が中心で、単純な暗記や計算では回答できないの が特徴。分析力、思考力、判断力なども試される。

 
作文

日本語または習得した外国語のいずれかを学校側が指定するか、 受験生が得意な言語を選択して書く。文字数を制限される場合と、 用紙の規定のみで文字数は制限されない場合がある。

出題の多いテーマは、滞在国での思い出や印象に残っていること、日本と滞在国との違い、将来の夢、滞在国でできた一番の友達についてなど。 また、ストーリーを読ませたうえでその続きを考えさせる場合や、「もし○○だったら…」という条件を設定して文章を書かせる場合もある。

 
面接

面接は、本人のみで行われる場合と保護者同伴で行われる場合がある。 また、単独で受けるものと四、五名程度のグループ単位で受けるものがある。 英語をはじめとする外国語で面接を行う学校も多く、主にコミュニケーション能力をみるために会話形式で行う。 また、面接中に学科試験を口頭試問形式で問う学校もある。

 
面接でよく聞かれる質問 TOP5

本人

1. なぜ本校を志望しているのか
2. 自らが体験した海外生活に対する感想
3. 長所や短所など、自分自身について
4. 得意科目・不得意科目は何か
5. 志望している他の学校をどう思うか

 
保護者

1. 家庭の教育方針はどのようなものか
2. 海外滞在中に気をつけたことは何か
3. 子どもの長所・短所は何だと思うか
4. 志望校として本校をどう思う
5. 子どもの将来に対する希望について

※1 帰国生であることを考慮して、教科によっては合格基準点が低めに設定されている場合もある。

 

滞在中にしておきたい準備

中学受験の準備は海外滞在中か ら少しずつ始めたい。志望校選択 時における情報収集や学校訪問の 準備はもちろんのこと、出願書類 を入手し、指示通りに提出書類を 揃えるなど事務的な準備も必要。 また、選考内容に基づく学習の準 備も重要課題だ。受験生となる子 どもを上手にサポートするべく、 保護者として知識と心構えを持 ち、いざというときに慌てないよ うにしておきたい。

 

情報収集

インターネットを活用して様々 な学校に関する情報を収集、比較・ 検討し、受験校の候補を選ぶのは 早くからできることだ。この際に 絶対に必要となってくるのは、イ ンターネットに日本語環境を搭載 しておくこと。日本からの情報の みに左右されすぎるのはよくない が、帰国後のことも意識して早め の準備を心がけると、受験までに するべきことの優先順位も見えや すくなる。左記のサイトや取り寄 せ可能な資料などを参考に、まず は行きたい学校のイメージを広げ てみよう。イメージが固まってき たら、それに合致する学校の募集 要項など具体的な情報を確認す る。申請書類のウェブ申し込みや ダウンロードができる学校もある ので上手に活用していきたい。  インターネット以外の情報収集 の術として、現地に邦人対象の塾 があればぜひ活用したいところ。 日本での受験についての最新情報 を入手できる場合が多い。邦人が 多く住む地域では日本国内の学校 の合同説明会が行われることも。  このように、日本にいなくても 様々な形で情報を収集できるが、 豊富な情報に惑わされない、冷静 な判断力も必要である。

 

学校訪問の準備

情報を比較・検討したうえで選んだ学校でも、やはり自分の目で 見てみると、よくも悪くも違う一面が発見でき、本当に受験するか どうかの決断の助けになる。教育方針や求めるイメージが家庭や子 どものものと一致する学校が見つかったら、実際に通学する交通機 関を利用して一度は訪れておきたい。学校のサイトなどで説明会や 公開行事(学園祭・体育祭・公開授業など)の日程を確認し、里帰 り時などに参加してみるのもよいだろう。事前予約が必要な学校に は、出された指示に従って、参加申し込みをしておく。受験が数年 先のことであっても参加することは可能なので、一時帰国する際に はぜひ活用してほしい。
実際に足を運んだときには、施設・設備、周囲の環境、生徒や教 職員の雰囲気などをしっかりと確認しておきたい。また、帰国生へ の対応の違いや、将来の進路を見据えたカリキュラムが選択可能か も確かめる。習得した外国語能力を維持・伸ばすことはできそうか、 習熟度別の指導や先取り学習のあり方はどのようなものか。これら についても尋ねておきたい。さらに、「大学合格実績」だけにとら われないよう注意しつつも、進学実績表に反映しにくい現役・浪人 比率などを知るには、学校訪問や説明会で質問するのが近道。受験 講習の有無についても同じことが言える。
どんな形であれ、学校を自分の目で見るときは、子どもの居場所 作りと将来のことを念頭に置く。これだけは忘れずにいたいものだ。

 
情報の窓口

インターネットで具体的な情報を得て、志望校決定や学校説明会・公開行事の日程確認などに役立てましょう。また、進学ガイドブックを取り寄せれば、多くの学校の比較を容易にできます。

 
海外での情報収集に便利なサイト
『海外子女のための中学進学情報』
主催/ NGS 日能研グローバル・サービス
URL http://www.edu-net.jp/ngs/
 
『帰国子女のための受験・教育情報ブログ』
主催/海外・帰国子女教育専門機関JOBA
URL http://www.jolnet.com/
 
『kikokushijo.net 帰国子女中学受験情報』
主催/田島教育グループ 中学受験と英才教育キャップ
URL http://www.kikokushijo.net/index.html
 
海外からも取り寄せ可能な資料
『海外・帰国生のためのスクールガイド Biblos 2009年度版』
編/ JOBA ビブロス編集部 出版/東京学参
URL http://www.jolnet.com/biblos/
※ JOBA 直営教室・提携教室に通塾されている場合は、各教室で販売・配布される場合があります
 
『帰国子女のための学校便覧2008』
編・出版/(財)海外子女教育振興財団
URL http://www.joes.or.jp/publish/binran.html
 
『母親が歩いて見た 帰国生のための学校案内2009中学・高校編 首都圏版』
編・出版/フレンズ 帰国生 母の会
URL http://www.ne.jp/asahi/friends/kikoku/
 
 

書類の準備

受験する学校を決定したら一番に取り掛かりたいのが、在籍中の学校への書類の依頼。在学・卒業証明書、成績証明書などは、時期に余裕をもって頼んでおく。複数の学校を受験をすることを考え、少し多めの数を頼むと安心だ。
受験する学校の出願書類の入手も早めに行いたい。新年度の入試に向けての詳細が決まると、多くの場合、募集要項が公開される。各校の情報が揃うのは通常七月初旬頃。最近ではこの時点で、出願書類の郵送申し込みやサイトからダウンロードを直接できる学校も書類の準備増えている。しかし、中には従来通り日本国内限定の郵送や窓口配布しか行わないという学校もある。こうした場合、日本にいる親類・友人、または業者に頼むという選択肢もあるが、最終責任はあくまで保護者であることを忘れず、最後まで自身でフォローする覚悟が必要だ。
出願の際、正確に把握をしておきたいのが、子どもの海外教育暦である。中学受験段階ではそれほど複雑ではないだろうが、別の赴任地に行くなどという将来のためにも、滞在先への入国日、学校への編入日、転出日、そして出国日をしっかり記録しておこう。

 
出願書類作成の注意点

出願書類を入手したら、早めに作成の準備にとりかかりましょう。まずは、記入の注意をよく読むこと。また、受験料振り込みなどが必要な場合は、余裕を持って行うのがよいでしょう。

 
1. 入学願書

記入例などを参考に、丁寧に読みやすい字で書く。日本の住所が定まっていなくても、仮の連絡先を記入することが多いので、親類などに了解をとっておく必要がある。写真は規定の大きさを守り、万が一剥がれても分かるよう裏に名前を書いておく。

2.通知表のコピー

帰国後、日本にある小学校に編入した場合は、卒業までの通知表のコピー提出が通常。学校により、海外帰国子弟証明書(書式自由)や、帰国後に在籍した小学校校長に在外暦の証明を求める、というように独自の書類を要求することもある。

3.在学証明書・卒業証明書・成績証明書

出願先の学校により、求められる書類が異なる。在学・卒業証明 書のみの提出でよいところと、成績証明書(原紙)、あるいは成績 表のコピーも付加で提出させるところがある。また和訳をつけることを 義務付ける学校もある。

4.在留証明書

海外に何年在留していたかを証明する書類で、通常保護者の勤務 先が在留期間の記入された公印のある書類を発行してくれる。書類 依頼時に、在留期間に間違いがないかを確認しておく。パスポート のコピー提出で帰国日、出国日を確認する学校もある。

5.受験料納入証明書

受験料を出願時に現金で直接支払う学校と、前もって銀行振り込み をし、その領収証を出願書類に同封する学校がある。ネットバンキン グやATM 振り込みでは領収書がもらえないので、海外から出願す る場合には振り込み手段を確認し、必要なら親類などに依頼する。

 

 

学習の準備

学習面でも、海外滞在中から少しずつ努力を重ねていくことが大切。受験する学校の選考方法に合わせて効率よく学習するヒントを次に示すので、参考にしてほしい。
まずは、志望校の入試選考の傾向を分析することから始める。帰国生枠の有無、試験内容(学科試験や外国語試験の有無、適性試験、作文、面接などの形態)の詳細を確認し、それに従って学習計画を立てるのがよい。帰国生を対象にした試験の過去問題は公開されていない場合が多いが、学校に直接問い合わせれば、大まかな出題範囲やレベルなどを教えてくれることもある。
しかし、帰国後の受験ばかりに目を向けて、現地で在籍する主たる学校での学習がおろそかになってはいけない。帰国する日まで現地での学校生活を大切にし、充実した毎日を過ごすことがよい結果を導く道となるはずだ。

 
●学科試験

教科試験のほとんどが国語・算数の二教科でなる帰国生枠のある学校。こうした学校を受験する場合は、基礎力を固めることが一番 の対策となる。国語であれば、漢字の読み書き、熟語などではミスを出さないように勉強しておくこと。算数であれば、特殊な応用問 題ではなく、基本事項を十分理解した上で、計算を速く正確にできるようにすることが肝心だ。
一般と同じ基準で選考する学校の場合には、基礎問題の復習だけでなく、応用問題の対策も必須。滞在する都市に日本の塾があれ ば、学校の入試傾向に合わせたカリキュラムで効率的に勉強できるので、利用するのもよい。また、情報分析力に定評のある塾には最 新の情報も集まっているので、活用するのがよいだろう。

●外国語試験

外国語試験のある学校の場合、試験の形態によってしておくべき準備が異なる。筆記試験対策としては、現在在籍している学校での 学習をしっかりしておくことが何よりも大切。外国語で書く作文対策としては、スペルや文法のミスなどでのつまらない減点を避ける ため、外国語検定試験の問題集などを利用して、基本的な事柄を押さえておきたい。

●適性試験

単純な計算や暗記だけで回答できる問題は適性試験にはないが、小学校での学習がしっかりできていれば、自然と答えを導くことができるはずだ。
まずは、本や新聞をできるだけたくさん読み、読解力をつけておくこと。また、テレビのニュースなどは、問題意識を持って視聴し、家族で話し合うことなどで論理的に物を考えたり、自分の考えを相手にわかりやすく伝える練習ができる。日々のわずかな時間でも、家庭でできる対策を怠らないように努力しよう。

●作文

本番を想定して、限られた時間内にまとまった文章を書く練習が必要だ。普段わかっているようでも、緊張を強いられる場面では、うまくまとめることができないことも多い。時間を決めて、一定の長さの文を起承転結をつけて書く練習を繰り返すことによって、コツがつかめる。よく出題される時事的な事柄については、新聞や参考書籍を読んだり、インターネットを利用して情報収集をしておく。普段の会話で子どもにそういった話を積極的にしてあげるのもよい。また、自己紹介、志望理由、海外経験などについては、要点を整理して簡潔にまとめておくとよいだろう。

●面接

面接では、出願書類や筆記試験からは判断できない受験生の人となりや家庭環境などが問われる。型にはまった答えを用意して暗記するよりも、質問の趣旨を理解し、臨機応変に自分の考えを伝えられるよう準備を進めておこう。

 

中学受験する意味をどうとらえるか

海外でいろいろな体験をし、様々な喜怒哀楽を味わって、国内で普通に暮らしてきた子どもたちより一回り大きな世界観を身につけた帰国生。保護者であればその貴重な時間を無駄にすることなく、帰国後もまた充実した学校生活をしてもらいたい、いじめなどのない環境でのびのびと楽しくやってほしいと願うはずだ。
しかし、子どもが小さいぶん保護者が関わる部分が大きい中学受験では、「○○中学に入ること」という親としての期待のみが先走ってしまうことも多い。あくまで、子どもの未来が充実することを最優先に考えたいものだ。
私立中学校には、入試を複数回実施するところも多い。帰国生の場合、海外拠点での入試や国内の入試でよい結果が出なくても、一般入試で合格する可能性も十分に考えられる。 一般入試も二次募集、三次募集と複数回のチャンスを設ける学校も少なくない。こうした学校では、受験回数を合否判定の一要素として配慮してくれる場合もあるので、諦めることなくチャレンジしてみたい。また、滞在年数によっては、その先の高校受験で、帰国生枠が使える子どももいる。外国語の力があると、もっと先の大学受験で有利になることもある。
中学受験に限ったことではないが、最初の試験までには、とにかく時差や心身の疲れをとり、朝型の生活にすることが大事。本人と一部家族の帰国日程は、父親の帰任日に合わせずとも入試に充分間に合うように無理なく設定し、当日は本来の実力を発揮できるようにしてあげたい。試験会場も下見しておくとさらに安心できるだろう。当日は外気温と交通機関や会場内の温度差が激しいため、調節できる服装にすること。会場まで保護者が付き添うと子どもは心強いはずだ。
こういった細かいことも含めて、中学受験は親子の共同作業なのだ。結果だけに振り回されず、その過程を子どもの心に沿って乗り切ることに大きな意味がある。彼らの新天地・日本でまた新たな花が咲くよう、惜しまず協力してあげよう。

 
公立中学校という選択肢

子どもにとって、帰国後の最優先課題は、学校生活をスムーズにスタートして日本での居場所を見つけることだ。 義務教育年齢であれば、居住区の公立の中学校にいつでも学齢通りに編入可能であり、無償で教育を受けることができるということも念頭に置いておきたい。通学に長い時間がかからず、クラブ活動にも無理なく参加でき、近所に友人もいて、地域社会の一員としての意識も自然に育まれるのだ。
帰国生の多い地域の公立には、受け入れのノウハウもあり、サポート体制が充実した学校もある。教育委員会から承認されれば、学区外からの転入 も可能だ。文部科学省では、「帰国・外国人児童生徒と共に進める教育の国際化推進地域事業」として、毎年全国で30を超える地域を指定している。指定された地域内にある学校は、円滑な受け入れと適応教育に関する総合的な研究を行っているケースもあるので、文部科学省のサイト(http://www.mext.go.jp/)をのぞいてみるのもよいだろう。
中学を受験する場合、どうしても志望校の情報収集が先行し、公立校の教育を把握していないケースが目立つ。しかし、受験ではよい結果が出るとは限らないので、入学する可能性のある学校の一 つとして、初めから選択肢に入れておくことが大切だ。受験が失敗した場合の最悪の選択肢、といった否定的な先入観を子どもに与えることのないよう、注意しておく必要があるだろう。